アストロズの主なスタメンは以下の通りだ。
1(中堅):ジョージ・スプリンガー
140試合:打率.283(548打数155安打)/34本塁打/85打点/5盗塁
2(三塁):アレックス・ブレグマン
155試合:打率.284(556打数158安打)/19本塁打/71打点/17盗塁
3(二塁):ホセ・アルトゥーベ
153試合:打率.346(590打数204安打)/24本塁打/81打点/32盗塁
4(遊撃):カルロス・コレア
109試合:打率.315(422打数133安打)/24本塁打/84打点/2盗塁
5(一塁):ユリエスキ・グリエル
139試合:打率.299(529打数158安打)/18本塁打/75打点/3盗塁
6(右翼):ジョシュ・レディック
134試合:打率.314(477打数150安打)/13本塁打/82打点/7盗塁
7(DH):エバン・ギャティス
84試合:打率.263(300打数79安打)/12本塁打/55打点/0盗塁
8(左翼):マーウィン・ゴンザレス
134試合:打率.303(455打数138安打)/23本塁打/90打点/8盗塁
9(捕手):ブライアン・マッキャン
97試合:打率.241(349打数84安打)/18本塁打/62打点/1盗塁
■主な控え選手
(一塁):カルロス・ベルトラン
129試合:打率.231(467打数108安打)/14本塁打/51打点/0盗塁
(中堅):ジェーク・マリズニク
106試合:打率.243(230打数56安打)/16本塁打/35打点/9盗塁
(左翼):青木宣親(7月31日にトレード移籍)
71試合:打率.272(202打数55安打)/2本塁打/19打点/5盗塁
(左翼):デレク・フィッシャー
53試合:打率.212(146打数31安打)/5本塁打/17打点/3盗塁
(中堅):キャメロン・メイビン
21試合:打率.186(59打数11安打)/4本塁打/13打点/4盗塁
(8月31日にエンゼルスから加入)
1番は長距離砲のスプリンガー。ワールドシリーズでは5本塁打を放ち、MVPを獲得した。2番は昨年メジャーデビューを果たした23歳のブレグマン。WBC出場の疲れも感じさせず、飛躍の1年になった。
中軸の安定感も光った。3番・アルトゥーベは今年も打率.346で2年連続首位打者を獲得。4番・コレアも親指靭帯損傷でシーズン中盤に離脱したが、今季も安定した活躍。4番を打てる遊撃で、しかも23歳と若い。ワールドシリーズ制覇直後に恋人に婚約指輪を渡し、注目を集めた。
5番は元DeNAのグリエル。ブレグマンとの三塁争いには敗れたが、一塁に回り、レギュラーの地位を確立した。ワールドシリーズではダルビッシュ有(ドジャース、現在FA)に対する「細目ジェスチャー」で渦中の人になったが、成績的には上出来だろう。
30歳のレディックもキャリアハイの成績を残し、全体的に前年より好成績を挙げた選手が揃い、チームは成長期に入った。
正捕手は今季ヤンキースから加入したマッキャン。シルバースラッガー賞6回の「打てる捕手」。第二捕手は指名打者との兼任でギャティスが務めた。こちらも昨季32本塁打のスラッガー。今季はやや不振の時期もあったが、マッキャンの休養日でも打線の迫力は落ちなかった。
戦略的な陰のMVPはマーウィン・ゴンザレス。打撃成績もさることながら、メジャーきってのスーパーユーティリティ。今季は中堅を除く、内外野すべてのポジションを守った。
ゴンザレスが左翼に定着し、さらには3Aで好成績を残していた24歳のフィッシャーがメジャー昇格。外野の駒が余り、準レギュラー格だった青木宣親は放出された。
やや機動力に不安を抱えていたが、8月末にスピードスターのメイビンを獲得。いずれにしてもゴンザレスがどこでも守れることから補強ポイントを絞ることができた。
世界一のアストロズ打線は「成長期」とスーパーユーティリティの「マーウィン・ゴンザレス」がカギだった。
(写真はDeNA時代のグリエル)
文=落合初春(おちあい・もとはる)