まずは投手。登録28選手のうち、13名の投手の選出が予想される。
直近の国際大会2回で準決勝敗退となった最大の理由は、セットアッパーの不在。本来、先発やクロ―ザーの投手が中盤に登板して連打を浴びるケースが目立った。
「餅は餅屋」でしっかり役割分担が必要だ。まず、先発には以下の投手を選びたい。
【先発】
野村祐輔(広島)
菅野智之(巨人)
石川歩(ロッテ)
武田翔太(ソフトバンク)
セ・リーグからはタイトルホルダーの2投手、パ・リーグからはシーズンを通してローテーションを守り14勝を挙げた2投手を選択。いずれも大崩れしない投手なので、しっかり試合を作ってくれそうだ。
日程を考えると先発は3、4名で十分。前回大会はダブル先発という形をとっていたが、2番手で登板した先発投手が打たれるケースが多かった。
そこで2番手先発の役割には、先発もロングリリーフも可能な投手を配置すべきだ。
【中継ぎ】
三上朋也(DeNA)
今村猛(広島)
秋吉亮(ヤクルト)
宮西尚生(日本ハム)
谷元圭介(日本ハム)
牧田和久(西武)
岩嵜翔(ソフトバンク)
ホールド数と防御率上位の投手を中心に選択。抑えもできる秋吉、谷元、先発もロングリリーフも可能な牧田、岩嵜を入れることで、ブルペンに「もしも」の事態が起こったときにも備えられる。
続いて抑えには以下の2投手を選択。
【抑え】
中崎翔太(広島)
松井裕樹(楽天)
ダブルストッパーで臨むのか、それともコンディション優先で起用するかはベンチの判断になるが、抑え投手も「もしも」の事態に備え2名は配備したい。
両ストッパーはイニングの頭、もしくは勝っている場面限定と、シーズン同様の使い方をすればそうそう崩れないはず。
そして……。
【オールマイティ】
大谷翔平(日本ハム)
オールマイティな役割を担う投手として大谷をどう起用するか。
昨年のプレミア12では、球団側が二刀流での起用に難色を示したが、WBCでは二刀流OKと報道された。
投打とも主力で使える選手なだけに、どちらに軸を置かせるかは悩ましいところだ。だが、投打での活躍が見込める貴重なピースは、小久保裕紀監督にとっても大きな戦力となるであろう。
次回は「野手編」。筆者の考える野手のベストメンバーを紹介したい。
文=溝手孝司(みぞて・たかし)
札幌在住。広告代理業を営みながら、ライター、イベントなどスポーツ関連の仕事もこなす。北海道生まれなのにホークスファン歴40年。昨年秋のプレミア12は、札幌ドームでの日韓戦を観戦。5対0の快勝に、9回表にはイ・デホの応援歌を歌いヒットに拍手を送っていたが、まさかそのイ・デホに準決勝で撃たれ優勝の夢を打ち砕かれるとは……。