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【甲子園トリビア】堀内恒夫は甲子園球場で試合ができず!?勝率10割校は?ベンチ入り人数は?

文=勝田聡

堀内恒夫は甲子園出場も甲子園で試合ができなかった…。勝率10割校のレジェンドは? 甲子園トリビア
 夏の甲子園が開幕した。仲間内でも出身校や故郷の話で盛り上がることも多くなるだろう。そんなときにこぼれ話として使える甲子園のトリビアをいくつかご紹介したい。

堀内恒夫は甲子園に出場するも甲子園で試合ができなかった…


 8月6日から全国高等学校野球選手権大会が開幕した。今年も全49校が真紅の大優勝旗を目指して熱戦を繰り広げる。この大会は甲子園球場で全試合が開催されることから「夏の甲子園」と一般的には呼ばれている。

 しかし、第1回大会から甲子園球場で行われてきたわけではない。記念すべき第1回大会が開催された1915年の時点で、甲子園球場は建設されていないのだから、当然といえば当然である。

 さて、その夏の甲子園は甲子園球場が開場した1924年までは豊中グラウンド、鳴尾球場で開催されてきた。1924年以降は原則として甲子園球場で開催されてきたが、例外もある。

 まずは太平洋戦争の終戦から1年が経過した1946年のこと。甲子園球場がGHQに接収されていたことから西宮球場で行われている。また、1958年、1963年の両大会はそれぞれ40回、45回の記念大会だったこともあり参加校が増加。甲子園球場と西宮球場で分離開催されたのである。

 夏の甲子園大会には出場したが、甲子園球場で試合ができなかった選手ももちろんいる。有名なところでは、1963年夏の甲子園に出場した甲府商・堀内恒夫(元巨人)がそうだった。西宮球場で行われた1回戦、2回戦を勝ち抜いたものの、3回戦で敗退。あと一歩のところで、甲子園球場で試合をすることは叶わなかったのである。

夏の甲子園で勝率10割の高校にはあのレジェンドが


 今大会に出場することはできなかったが、大阪桐蔭は歴代3位となる5度の優勝経験がある。夏の甲子園での戦績は37勝5敗、勝率.881とまさに圧倒的な強さを誇っている。

 しかし、100回を数える夏の甲子園。大阪桐蔭を超える勝率を誇っている学校が2校ある。神奈川県の湘南と福岡県の三池工である。

 両校は夏の甲子園に出場したのは1度だけ。その1度のチャンスで優勝を果たし、以降は甲子園出場から遠ざかっており、勝率は10割のままなのである。

 そんな伝説的な両校に野球界ではレジェンド的な存在がチームに携わっていた。

 1948年夏の甲子園で優勝を果たした湘南。1年生ながら遊撃を守っていたのが佐々木信也(元大毎ほか)だった。名前にピンとくる方も多いのではないだろうか。

 佐々木は慶應義塾大を経て1956年に高橋ユニオンズに入団。ルーキーイヤーから全試合フルイニング出場を果たし、180安打を記録。新人王も受賞している。この新人の180安打は60年以上経った今もまだ破られていない。また、引退後は長らく『プロ野球ニュース』の司会を務めていたことでも知られている。

 そしてもう一校。1965年夏の甲子園を制した三池工。工業高校として唯一の全国制覇ということでも有名だ。そんな同校を率いていたのが原辰徳(元巨人)の実父・原貢だった。東海大相模、東海大を率いての活躍が有名だが、監督キャリアのスタートは三池工だったのである。

 湘南の佐々木、三池工の原と日本の野球界に大きな影響を与えた2人は、夏の甲子園においても歴史に名を残しているのは興味深い。

ベンチ入り人数はいつから18人?


 甲子園のベンチ入り人数は49代表制となった1978年夏に14人から15人となり、1994年春には16人に増えた。そして2003年夏の甲子園から現在の18人となった。今から16年前のことである。

 しかし、近年は投手の1試合における球数制限やWBCのような登板制限などを取り入れるべき、という論調も多くなってきた。選手の健康に関することで議論が巻き起こっているのである。

 どのような改革になるかはわからないが、仮になんらかの制限を加えるのであれば、どちらにせよ投手の数が必要となってくることは想像に難くない。そうなったとき、18人から20人といったようにベンチ入りメンバーが増えることもありえるだろう。

 そうなれば、20人が認められている地方大会でベンチ入りを果たしつつ、甲子園でベンチに入れず涙を飲む選手が減ることは間違いない。次のベンチ入り人数増加は投手の故障だけでなく、選手の涙を減らす役割も担うはずだ。

文=勝田聡(かつた・さとし)

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