21世紀に入って以降、セ・リーグの最下位チームはこのようになっている。
2001年:阪神
2002年:横浜
2003年:横浜
2004年:横浜
2005年:広島
2006年:横浜
2007年:ヤクルト
2008年:横浜
2009年:横浜
2010年:横浜
2011年:横浜
2012年:DeNA
2013年:ヤクルト
2014年:ヤクルト
2015年:DeNA
2001年に阪神、2005年の広島以外は、DeNA(横浜)かヤクルトがセ・リーグの最下位になっているのだ。
しかし、今シーズンの最下位争いは、この常連2球団の下に阪神と中日がいるという図式。11年ぶりに、DeNAかヤクルト以外のチームの最下位が現実味を帯びてきているのである。
残り試合も10試合ちょっととなり、もちろん可能性としては中日の3位浮上もあり得るが、ここから順位を2ランク以上アップさせるのはそう簡単ではない。となると、3位(=CS進出)はDeNAかヤクルト、最下位は中日と阪神の争いと考えるのが自然か……。
阪神が今シーズン最下位になると2001年以来15年ぶり。あの年は、野村克也政権の3年目で、57勝80敗3分という成績に終わり、5位の中日に5.5ゲーム差をつけられた。
しかもシーズンオフには、サッチー(野村沙知代、野村監督夫人)の脱税事件で野村監督が引責辞任するというグダグダっぷり。翌年以降、成績は上向くのだが、当時は知る由もなく、4年連続最下位、9年連続Bクラスという暗黒時代だった。
一方の中日が最後に最下位になったのは1997年。第二次星野仙一政権時代の2年目。59勝76敗1分で、5位の阪神とは3ゲーム差だった。18勝7敗の山本昌が最多勝のタイトル獲得、宣銅烈も38セーブを記録しながら、チーム打率はリーグ最低の.243と貧打に泣いた。
現段階で、チーム状態がいいのは中日だ。8月28日から9月4日まで、今季初の6連勝。ルーキーの小笠原慎之介が初勝利を挙げるといういいニュースもあった。森繁和監督代行体制が浸透し始めたのかもしれない。
一方の阪神は、8月26日から9月3日まで7連敗を喫するなどチームはどん底。このうち、6試合で先発投手に黒星がついている。9月14日から20日まで、甲子園で7連戦がある。ホームの利を生かして、先発が試合を作っていきたいところだ。
阪神と中日の直接対決は、9月24、25日の2戦のみ。この時点で、セ・リーグの順位がどういう状況になってるのかは神のみぞ知る。残りのシーズン、最下位回避というプロとしてのプライドをかけた争いにも注目だ。
文=藤山剣(ふじやま・けん)