新年を迎え、日本プロ野球の開幕も待ち遠しいなか、2016年はメジャーリーグにも再び注目が集まるだろう。なんといっても、昨シーズンを棒に振ったダルビッシュ有(レンジャーズ)の戦列復帰が濃厚だからだ。
(捕手/ツインズ/33歳)
<131試合/打率.240/5本塁打/50打点/0盗塁>
ハワイ出身。祖父母が日本生まれの日系三世のカート・スズキ。2007年にアスレチックスでメジャーデビューを果たし、ナショナルズ、現在のツインズと3球団で正捕手を務めてきた。
もともとの打撃はパンチ力を秘める伏兵タイプだったが、2014年には打率.288のキャリアハイを記録し、オールスターゲームにも出場している。
2015シーズンは主に8番で出場。打率はやや下げてしまったが、しぶとさは健在で下位打線では心強い存在だった。守備面でもチームの中心となり、ア・リーグ中地区2位に導いた。来季もツインズでプレーする予定だ。
(外野手/マーリンズ/25歳)
<126試合/打率.300/7本塁打/44打点/16盗塁>
イチローのチームメートでありながら、日本ではあまり注目されていないが、母方の祖父が日本人のクオーター。
2013年に62試合に出場、打率.288、10盗塁で頭角を現すと、2014年はレフトのスタメンに定着し、打率.284 、9本塁打、54打点、21盗塁をマーク。ゴールドグラブ賞も獲得した走攻守揃ったプレーヤーだ。
2015シーズンは打率3割を記録するとともに4番と8番以外の打順をマルチにこなし、自在ぶりを発揮。マーリンズとは2021年まで総額4957万ドル(約60億円)の巨大契約を結んでおり、フロリダのレジェンドへの道を歩んでいる。
(外野手/前エンゼルス/36歳)
<71試合/打率.230/1本塁打/7打点/7盗塁>
2000年代後半からフィリーズ、ドジャース、レッドソックスでバシバシと年間20〜30盗塁を決めてきた快速王は、祖父が日本人。
2015シーズンはシーズン途中にレッドソックスからエンゼルスへのトレードもあり、実力は出し切れなかった。
2013年には122試合で打率.255、15本塁打61打点、21盗塁の好成績を残したが、2014年は左ハムストリングを負傷。もともと両打ちだったが、左打席に入れなくなり、現在は右打ちの登録となっている。
負傷と年齢が尾を引き、未だに今年の契約は決まっていない。「インディアンス入りか」とも言われたが、日本球界入りも大穴で残っているが、果たしてどうか。
(一塁手兼外野手/前パイレーツ/ 33歳)
<44試合/打率.206/1本塁打/8打点>
曾祖父が日本人のトラビス・イシカワは「石川隆」という日本名も持っている。2009年にジャイアンツで9本塁打を放ち、レギュラー定着に歩を進めたが、その後はピンチヒッターでの登場が主で、移籍を繰り返しながらメジャーと3Aとの行き来が続いている。
2015シーズンは新加入の青木宣親に押し出される形となり、7月にジャイアンツを戦力外に。ウェーバーでパイレーツへ移籍した。しかし、一皮剥けた活躍はできず現在はFA。
2014年のプレーオフでジャイアンツのワールドシリーズ進出を決めるサヨナラホームランを放った勝負強さを取り戻し、新天地を見つけたい。
(選手の去就は2015年末現在)
(年齢は2016年の満年齢)
文=落合初春(おちあい・もとはる)