6月6日から始まる全日本大学野球選手権大会に向け、各リーグで優勝争いがクライマックスを迎えている。
今回は激戦の東都大学リーグ、関甲新学生リーグ、神奈川大学リーグの優勝争いをレポートする。
★東都大学リーグ
第5週を終えて優勝の可能性があるのは、残り1カードを残し勝ち点4(8勝2敗)で首位の國學院大、第7週に國學院大と直接対決(5月17日から)が待つ勝ち点3(6勝3敗)で2位の東洋大、2カードを残し勝ち点2(4勝2敗)の亜細亜大に絞られた。
國學院大は5月3日、4日と中央大に連勝すると、5月6 日には1勝1敗で未消化となっていた専修大との3回戦で、初回に3盗塁で相手バッテリーを振り回して3点を先制すると、6回には諸見里匠(3年・沖縄尚学高)が3ランを放ち、9-3で快勝した。
優勝が現実味を帯びていく中で、鳥山泰孝監督は「いつも通り一戦必勝でやるだけ。(次の東洋大戦も)スキなくやりたいです」と兜の緒を締めた。
★関甲新学生リーグ
上武大が白鴎大と対戦する最終週を残して、4季連続28度目の優勝を決めた。
天王山となったのは4月30日から上武大球場で行われた新潟医療福祉大とのカードだ。1回戦で、新潟医療福祉大のエース左腕・笠原祥太郎(4年・新津高)に毎回三振となる16三振を奪われ、上武大は後がなくなった。
だが、笠原に180球を投じさせていたことが、翌日以降の展開を有利にさせた。2回戦で6−3と雪辱すると、3回戦は4番・長澤壮徒(4年・甲府工高)が9球ファウルで粘ってからのタイムリーで先制すると、その後も相手四球や失策を見逃さずに加点する上武大らしい点の取り方で4-2と逃げ切り勝ちし、勝ち点を獲得した。
一方で、新潟医療福祉大は、3回戦で笠原に無理をさせることはできずに登板回避。創部4年目での総合力の成長は目覚ましいものがあったが、上武大にはあと1歩届かなかった。
また、ドラフト候補内野手の大山悠輔(4年・つくば秀英高)、最速157キロ右腕の中塚駿太(4年・つくば秀英高)を擁し、優勝が期待された白鴎大は、下位チーム相手の取りこぼしが響き、上武大との直接対決を前に優勝の可能性が消滅してしまった。
★神奈川大学リーグ
2季連続の優勝を目指す桐蔭横浜大が大きく優勝争いをリードしている。
天王山となったのは4月23日からの神奈川大とのカードだ。過去2年間の春は、この神奈川大に苦汁を飲まされてきた桐蔭横浜大だったが、1回戦で延長10回タイブレークの末、1-0で勝利。ともにドラフト候補左腕となる桐蔭横浜大・高橋拓巳(4年・前橋育英高)と神奈川大・濱口遥大(4年・三養基高)の息を飲む投手戦は、桐蔭横浜大に軍配が上がった。