1月27日、使用球場と試合開始時間をふくめたパ・リーグ公式戦の詳細日程が発表された。青森では33年ぶりにパ・リーグの公式戦(6月28日・楽天対オリックス)が決定(プロ野球1軍公式戦としては29年ぶり)。沖縄でも昨年に続いて2試合(6月27、28日・ロッテ対西武)が組まれた。生で観戦する機会の少ない地域での開催は朗報だ。
一方、「連戦」という視点では、偏り過ぎなスケジューリングに「マジかよ!」とツッコミを入れた野球ファンも、多かったのではないか。
新しいスローガン「1(ワン)ダホー!」を掲げ、覇権奪回を目指すソフトバンクにとっては開幕から厳しい日程が続く。
交流戦突入前のリーグ戦の日程を見ると、6連戦がオリックスは6回、ロッテは5回、日本ハム、西武は3回、楽天は2回のところ、ソフトバンクは最多の7回もあるのだ。移動日なしで翌日も試合というケースも多く、開幕直後から連戦が相次ぐタフな日程になっている。
逆に言えば、オールスター明けの後半戦は、スケジュールに余裕がある。ブルペン陣のやりくりが大変になる前半戦をいかにしのぎきることができるかがカギだ。
5月の大型連休まで6連戦が1度もなく(!)、日程に恵まれている楽天。則本昂大と岸孝之の先発二本柱を中心に、ぜひとも開幕ダッシュをかけたい。ただ、後半戦は7週連続で6連戦の「地獄日程」から始まる。余裕のある前半戦で、1つでも多くの貯金を作りたい。
ペナントレース前半戦の“関ヶ原”は交流戦明けか。リーグ戦が再開され、オールスターブレイクまでの20日間で、日本ハムは8連戦と7連戦をふくむ合計18試合を戦う。ライバルのソフトバンク戦も6試合予定されており、この厳しい期間を日本ハムはどう乗り切るのか。栗山英樹監督のふる「神タクト」にも注目したい。
「夏を制する者がペナントを制す」とはよく言われるが、今年のロッテは5月、6月の初夏2カ月が勝負になる。ロッテは6月30日時点で勝率5割以上のシーズンが過去5年で4回ある。この季節との相性のよさを生かし、5月第1週から始まる7週連続の6連戦を勝ち抜きたい。オリックスは、ロッテより1週間早く、4月25日から8週連続の6連戦が予定されている。
一方、夏本番に「BIG WAVE」がやってくるのは西武だ。7月25日から9月10日まで7週連続で6連戦が続く。この怒涛の42戦は屋外球場での開催が多く、空調完備された「完全ドーム球場」では11試合のみ。体調管理にも気を配りながら正念場を迎えることになる。
ぜひ、読者のみなさんも試合日程を確認して、ペナントを占ってみてほしい。今季は特に「山あり谷ありのスケジュール」なので、各球団の戦い方も変わってくるのでは? と思っている。
文=柴川友次
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