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メルセデス離脱の巨人は若手に頼らざるを得ない? 開幕ローテーション大予想〜セ・リーグ編

文=勝田聡

メルセデス離脱の巨人は若手に頼らざるを得ない? 開幕ローテーション大予想〜セ・リーグ編
2月16日にオープン戦も始まり、いよいよシーズン開幕が近づいてきた。主力選手はまだまだ調整段階ではあるものの、首脳陣はシーズンを戦ううえで大枠の構想を練っている。

 その構想の一つである先発ローテーション投手の状況を球団ごとに探ってみた。今回はセ・リーグの6球団だ。

メルセデスが離脱した巨人はローテ争いが激化


 セ・リーグ2連覇を目指す巨人の軸となるのは菅野智之で間違いない。昨シーズンは規定投球回に到達しなかったが、それでも11勝をマーク。エースの意地を見せた。新外国人のサンチェス、2年目の高橋優貴がその後に続く。

 本来であればローテーション入りが確実だったメルセデスは左ヒジの違和感でノースロー調整。残り3枠を桜井俊貴、戸郷翔征、古川侑利、畠世周、今村信貴らで争っている。昨シーズンは中継ぎ起用となっていた田口麗斗もこの春季キャンプでは好調。先発ローテーション入りも見えてきた。畠も練習試合で好投しており、アピールに成功している。3枠を若手選手たちでどのように埋めていくかが注目だ。

DeNAは今永昇太ら左腕が4人となるか


 侍ジャパンの左腕エースとしても期待される今永昇太をはじめ左腕が充実している。2018年の新人王である東克樹はトミー・ジョン手術のため、今シーズンは全休となる見込みだが、濱口遥大、石田健大そしてドラフト2位の坂本裕哉と、それでもこれだけの名前が挙がる。

 そこに2年目の上茶谷大河、井納翔一、平良拳太郎と右腕が続く。新外国人選手のピープルズは枠の関係があり、現段階では不確定。坂本と日本人右腕3人で3枠を争う形になりそうだ。

阪神は最後の枠を望月惇志が


 エースの西勇輝と青柳晃洋がほぼ当確。3番手以降には左腕の高橋遥人や新外国人のガンケル、復活を期する岩貞祐太が続いている。

 残りの枠は、岩貞と同じく復活を期する秋山拓巳や藤浪晋太郎、移籍加入の中田賢一、望月惇志、ガルシアらが争っている。期待の大きい藤浪は2月16日に行われた楽天との練習試合で3回2失点と苦しんだ。このなかでは望月が練習試合、シート打撃と結果を残しており一歩リードか。

広島は大瀬良大地、K.ジョンソン、野村らが確定か


 実績のある大瀬良大地、K.ジョンソン、野村祐輔の3人が確実。昨シーズン、ブレイクした床田寛樹が4番手候補。そこにドラフト1位の森下暢仁が加わり5人目まではアクシデントがない限りは埋まっている。森下は2月18日のシート打撃でも好投を見せた。

 最後の1枠を九里亜蓮、アドゥワ誠、遠藤淳志、山口翔らで争うことになる。そんななか、山口は2月16日の中日戦で打ち込まれ、2軍に降格した。オープン戦で再昇格のチャンスを与えられるか注目だ。

中日は最後の1枠を巡る争い?


 すでに開幕投手は大野雄大に決定。昨シーズンブレイクした柳裕也、来日2年目のロメロが続く。梅津晃大や小笠原慎之介も練習試合で結果を残しおり、ローテーションに入ってくるだろう。さらに故障で離脱していた勝野昌慶も復帰登板で好投を見せた。

 期待の山本拓実は2月16日の練習試合で4回6失点と炎上。オープン戦期間中に修正できるかがカギとなる。他には昨年の開幕投手である笠原祥太郎、新フォームとなった山井大介に吉見一起のベテラン勢も控えている。

ヤクルトは大卒新人3人含めサバイバルレース


 昨シーズンのチーム勝ち頭である石川雅規と小川泰弘が軸となる。2月18日に行われたDeNAとの練習試合でともに2回無失点と好投したのは心強い。

 3番手以降は抜けた存在はいない。高橋奎二、山田大樹、長谷川宙輝の左腕3人。昨シーズンプロ初勝利を挙げた田川賢吾や新外国人選手のイノーアとクック。吉田大喜、杉山晃基、大西広樹の大卒新人トリオも候補の状態となっている。新人3人は中継ぎの可能性もあるが、先発起用となっても不思議ではない。練習試合、オープン戦で他球団以上のサバイバルレースとなりそうだ。

文=勝田聡(かつた・さとし)

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