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【プロ野球10大ニュース】楽天・則本昂大は8試合連続で世界タイ。「連」にまつわる10のトピック!

【プロ野球10大ニュース】楽天・則本昂大は8試合連続で世界タイ。「連」にまつわる10のトピック!

 3月31日に開幕した2017年のプロ野球。11月4日にソフトバンクが日本一に輝くまでの約7カ月の間、実に様々なことが起こった。

 週刊野球太郎では2017年のまとめとして『2017年プロ野球界 10大ニュース総ざらい!』をお届け。第2回は連覇、連勝、連敗、連発など「連続劇」をテーマに、10のトピックを取り上げる。

喜ばしい「連」と目を背けたくなる「連」


■連続劇@:広島がリーグ連覇

 まずはチームにおける「連続」を紹介していこう。一番華々しいのは広島のセ・リーグ「連覇」だ。

 CSではDeNAに敗れたものの、シーズンを88勝51敗、勝率.633、貯金37で圧倒しての優勝。その勝ちっぷりが色褪せることはない。

 薮田和樹、岡田明丈ら若手が活躍し、黒田博樹が引退した穴を感じさせなかったところも、今の広島の強さを物語っている。黄金期は訪れた。来季もセ・リーグ他球団にとって脅威の存在となるだろう。

■連続劇A:炎獅子ユニフォームの西武が13連勝

 チームの「連勝」も気になるところ。今季もっとも大きな連勝は7月21日から8月4日にかけて勝ち続けた西武の13連勝だった。

 連勝がスタートした7月21日は「炎獅子ユニフォーム」の開幕日。今季2度着用されたこの特別ユニでの勝率はなんと7割5分に達した。

 西武らしからぬ真っ赤なユニフォームを着た途端、チームが変わったかのように勝ち始めた。西武ファンの筆者としては来季以降も「ここぞ」のときに備えて残しておいてもらいたい。

■連続劇B:満身創痍のヤクルトが10連敗後に14連敗……

 あまり振り返りたくない「連敗」だが、今季最大の連敗は、7月1日から7月21日にかけて負け続けたヤクルトの14連敗。

 故障者が「連発」したチーム事情のため、大型連敗も致し方ないところがあるが、5月30日から6月10日にかけても10連敗を喫している……。

 ただ幸か不幸か、10連敗時は巨人も大型連敗の真っ最中(結果的に13連敗)。巨人に話題が集中していたこともあって、あまり大ごとにはならなかった(ような気がする)が、それが2カ月後の14連敗という事態の悪化を招いたのかもしれない。膿は一度に出し切るべき。

先発&中継ぎエースのハイレベルな連続劇


■連続劇C:則本昂大(楽天)が8試合連続2ケタ奪三振

 続いては投手の「連続劇」を振り返ってみる。筆頭に挙げたいのは則本昂大(楽天)の「8試合連続2ケタ奪三振記録」。プロ野球記録を更新し、メジャー記録に肩を並べる偉業となった。

 世界記録の9試合連続を狙った試合は、7回6失点、8奪三振で降板したため、世界記録樹立はならず。来季以降も三振を奪いまくって、また夢を見せてほしい。ちなみに則本を止めたのは、10連敗明けのヤクルトだった。

■連続劇D:菅野智之(巨人)が3試合連続完封勝利

 先発投手では菅野智之(巨人)の「3試合連続完封勝利」もある。実は昨季も3連続に王手を掛けていたのだが、マメをつぶして無念の途中降板となっていた。

 今季の菅野は、侍ジャパンのエースとしてWBCで3先発するなどひとまわり大きくなってシーズンに臨んだ。そのさらなる成長が3連続完封勝利をもたらしたのだろう。

■連続劇E:鉄腕・宮西尚生(日本ハム)が10年連続50試合登板

 中継ぎでは宮西尚生(日本ハム)が「10年連続50試合登板」を達成。

 これは岩瀬仁紀(中日)以来、プロ野球史上2人目の記録。2008年のルーキーイヤーにジャスト50試合投げて以降、毎年結果を出し続けて成し得た偉業だ。

 ちなみに岩瀬は15年連続で50試合登板を達成している。北の鉄腕は、その境地まで達することができるだろうか。

■連続劇F:松井裕樹(楽天)が1イニング3者連続3球三振

 クローザーでは、松井裕樹(楽天)が「1イニング3者連続3球三振」という快記録をやってのけた。プロ野球では17人目のことだが、楽天としては初。奪三振が代名詞の則本もまだ達成していない。

 しかも、松井はすべての三振が空振り。プレミアム度が増す圧巻のパフォーマンスだった。同じストッパーとしては佐々木主浩(元横浜ほか)がこの記録を達成している。ゆくゆくは大魔神超えとなるか。


伝説の試合もピックアップ


■連続劇G:ブレイクの山川穂高(西武)が2カ月連続月刊MVP

 ここからは野手の「連続」記録を振り返る。当連載の第1回「ブレイク劇」でも紹介した山川穂高(西武)は8月、9月と「2カ月連続月間MVP」に輝いた。

 中村剛也に代わってチームの4番に座ることも多かった8月は、打率.326、9本塁打、28打点。9月は打率.325、8本塁打、16打点。文句なしの成績だった。

 山川は先日、プロ入後初めて契約更改での提示年俸を保留したが、それも中盤から終盤にかけての大活躍があってこそ。

 筆者はお金にうるさい選手はあまり好きではないが、今回ばかりは「納得するまで話してみるのがいい」と背中を押したい。

■連続劇H:ゲレーロ(中日)が6試合連続弾

 鳴り物入りで来日した今季、本塁打王を獲得。噂に違わぬ実力を見せつけたゲレーロ(中日)は球団新記録の「6試合連続本塁打」を放った。なお、この記録は王貞治(当時巨人)、バース(当時阪神)の7試合連続本塁打の日本記録にあと1本まで迫るものだった。

 今オフ、中日退団したゲレーロ。12月11日現在、来季の所属チームは決まっていない。ゲレーロは日本でのプレーを希望しているが、果たして、どの球団で王、バースの日本記録に再び挑むのか。それとも今季の好成績を置き土産にメジャー復帰となるのだろうか……。

■連続劇I
筒香嘉智、ロペス、宮?敏郎(DeNA)

 DeNAの躍進において忘れてならない「連続劇」が、8月22日の広島戦で起こった「3者連続本塁打でのサヨナラ勝利」だ。

 9回裏、2対5のビハインドという崖っぷちからドラマは起こった。まず3番・筒香嘉智の2点本塁打で1点差に詰めると、4番・ロペスも続きソロ本塁打。同点に追いつく。そして5番・宮崎敏郎がサヨナラ本塁打をお見舞して、奇跡の大逆転劇はフィナーレを迎える。

 なお、この劇的勝利で勢いに乗ったDeNAは翌日も翌々日もサヨナラ勝ち。首位をひた走る広島を相手に「3試合連続サヨナラ勝ち」を決めた。

 このときの脅威の粘りが、CSでの下克上を生み、日本シリーズでの健闘につながったのだろう。来季にまで好結果をもたらしそうなターニングポイントだった。


あなたの「マイ10大ニュース」は?


 チームで3つ、投手で4つ、野手で3つの「連続劇」を取り上げた今回の10大ニュース。いかがだっただろうか。

 ほかにも「連続」はあるが、「10大」としてくくると、筆者としては上記のニュースを思い浮かべた。どれも字面だけでも強烈だからだ。

 とはいえ、応援するチームや選手によって「連続劇」は人様々。自分だけの「マイ10大ニュース」を挙げ、今季の思い出を楽しんでみてはいかがだろう。


文=森田真悟(もりた・しんご)

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