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2013年プレイヤーズクイズ〜パ・リーグ投手編〜

 今シーズン、プロ野球投手部門のタイトルを総ナメにした田中将大(楽天)。表彰式に顔を出さない日はないくらいの、多忙なオフを過ごしています。

 しかし、パ・リーグの投手は田中だけではありません。もちろん他の投手も頑張っていたのです! 今週の「2013年プレイヤーズクイズ」はパ・リーグ投手編。シーズンを振り返りながら、ファンの胸に“刻み込まれた”田中以外の投手たちについて、クイズで迫ります!

 2013年3月29日、今年も長いペナントレースの闘いの火ぶたが切って落とされました。パ・リーグ開幕戦3試合で最もエキサイティングだったのはロッテvsオリックスでしょう。ロッテは勝ち越された直後の12回裏、1死満塁から押し出し四球で同点、続く角中勝也のサヨナラ犠飛で試合を決めました。また、この試合では、8番手で登板した服部泰卓がプロ入り初勝利を飾りました。

Q.1:この服部は2007年ドラフトの大学生・社会人1巡目指名を受けて入団しましたが、プロ入り前に所属していた社会人チームはどこでしょう?
1.トヨタ自動車
2.日本生命
3.JR東海


 その勢いで好スタートを決めたロッテ。逆に不振だったのは、昨季パ・リーグ覇者の日本ハムでした。その流れを変えようと、交流戦に入った5月23日のヤクルト戦で、大物ルーキー・大谷翔平を一軍のマウンドに初めて送りました。

Q.2:今季は13試合に登板して3勝0敗、防御率4.23という成績を残した大谷が、パ・リーグの対戦チームで唯一、登板していないチームはどこでしょうか?
1.ロッテ
2.オリックス
3.西武
4.ソフトバンク
5.楽天



 さらにその大谷は、本格的に二刀流デビューを果たします。6月18日にマツダスタジアムで行われた広島戦で「5番投手」としてスタメン出場。投げては4回で降板も、打っては右中間に二塁打を放ちました。大谷の例もそうですが、交流戦で注目されるのがパ・リーグ投手陣の打席。DH制のないセ・リーグ主催の試合では、パ投手陣も珍しく打席に立ちます。さて、そこで問題。

Q.3:5月15日のヤクルトvs西武で、西武の先発・牧田和久が打席に立ちましたが、牧田は右打ち、左打ち、両打ちのうちどれでしょうか?
1.右打ち
2.左打ち
3.両打ち


 その交流戦はソフトバンクが優勝を飾るなど、今年もパ・リーグの大勝利。続くオールスター戦でも、パの若手投手が大活躍しました。特に圧巻だったのが千賀滉大(ソフトバンク)のピッチング。神宮球場で行われた第2戦。4回裏から登板し、セ・リーグのクリーンアップを相手に4連続三振を含む、5奪三振と好投。見事、敢闘賞を受賞しました。

Q.4:この千賀は2010年の育成ドラフトでソフトバンクから指名を受けましたが、そのときの指名順位は何位だったでしょうか?
1.育成1位
2.育成2位
3.育成3位
4.育成4位


 オールスター戦を終え、いよいよペナントレースは後半戦へ突入。CS争いもあり、前半戦よりも白熱した試合が続きます。その千賀の所属するソフトバンクは、後半戦を見据えて支配下登録期限間近の7月25日に外国人投手の獲得を発表しました。その助っ人は9月1日に1軍登録され、その日の楽天戦で初登板。6回途中まで4安打無失点と好投し、初勝利を飾りました。

Q.5:さて、このモヒカン刈りの左腕投手の名前は?
1.パディーヤ
2.バリオス
3.オセゲラ
4.ゲラゲラ


 最後の最後まで白熱したCS争い、順位争い。そこで大爆発した西武が最後の8試合を8連勝(19試合で15勝4敗)でロッテを大逆転、4位から今季最終戦でシーズン2位を確定させました。

Q.6:その西武の大進撃に貢献した涌井秀章は9月25日の楽天戦から12日間でチームの10試合すべてに連続登板する離れ業をみせました。この「連続試合登板」のプロ野球記録保持者は誰でしょう?
1.涌井秀章
2.佐藤道郎
3.稲尾和久
4.若林忠志


 今シーズンのパ・リーグ随一の投手といえば、一般的には田中将大という認識ですが、金子千尋(オリックス)の活躍も見逃せません。15勝8敗、防御率2.01と見事な成績を残しましたが、田中の「神懸かり的な」成績の前に、活躍の印象は薄くなってしまいました。「もっとチーちゃん(金子の愛称)を評価してあげて!」という黄色い声援もありました。さらに物議を醸し出したのが沢村賞選出の際の出来事。

Q.7:沢村賞は選考基準として7つの基準が決められています。その項目のなかで、金子はクリアして、田中はクリアできなかった項目がありました。それは何でしょうか?
1.登板試合数25試合以上
2.完投試合数10試合以上
3.投球回数200イニング
4.奪三振150個以上



■答え合わせ
Q.1の答え「1.トヨタ自動車」

 駒澤大からトヨタ自動車を経て2007年大・社ドラフト1巡目で入団した左腕は、長い間ファンの期待に応える活躍ができなかった。しかし、今シーズンは51試合に登板し、貴重な中継ぎ左腕として大活躍。22ホールドをマークするなど、ロッテのCS進出に大きく貢献した「遅咲きの左腕」に来季も注目だ。ちなみに服部と同期で日本生命から入団したのは5巡目の下敷領悠太。JR東海からは4巡目指名の伊藤義弘が入団した。

Q.2の答え「3.西武」

 今シーズン、大谷の登板機会がなかったのは西武だけ。対戦したほかのパ・リーグのチームで、最も相性がよかったのがオリックスで、大谷は1勝0敗、防御率1.35をマーク。反対に苦手にしていたのはロッテで防御率5.73でした。

Q.3の答え「3.両打ち」

 この試合で、牧田は第1打席、第2打席ともに左打席に入るも、第3打席にはなんと右打席に入り、スタンドは騒然となります。試合後、「結構(スタンドは)ざわついてましたね」とコメントした牧田、実は高校時代から両打ちだった。プロ入り後の登録は右打ちだが、これは死球から利き手の右腕を守るためで、本職はスイッチヒッターである。ちなみに結果は3打席とも三振に終わった。

Q.4の答え「4.育成4位」

 育成4位からチームの主力級に成長した千賀は、最強の「成り上がり」選手といえるでしょう。


Q.5の答え「3.オセゲラ」

 なんとなく、謎の助っ人外国人が多い印象があった今季のソフトバンク。パディーヤはMLB通算108勝をあげた大物として入団するも、今季途中で退団。その面構えだけは恐ろしかった。

 バリオスは今季途中に支配下登録され、8月18日の日本ハム戦で初登板初先発。なぜか投手なのに背番号は「7」。

 オセゲラは、今季6試合に先発し3勝1敗、防御率2.00と、まずまずの成績を残し、来季も残留が予想されています。ゲラゲラは、そのオセゲラのニックネーム。初勝利時のヒーローインタビュー時に「ボクノナマエハ、“ゲラゲラ”デス!」と某チームメイトに仕込まれた言葉でファンの笑いをとったことから、多くの選手からもゲラゲラと呼ばれるようになったとのこと。

Q.6の答え「4.若林忠志」

最多連続試合登板のプロ野球記録は、1リーグ時代に遡る。1944(昭和19)年に若林忠志(阪神)が14試合連続登板を果たした。

 佐藤道郎(南海)は1972(昭和47)年に11試合連続登板をマークし、これがパ・リーグ記録。

 稲尾和久(西鉄)は1958(昭和33)年に9試合連続登板を記録。それを今シーズンの涌井秀章が、稲尾の記録を抜く10試合連続登板を達成し、チームとしての新記録となりました。

Q.7の答え「2.完投試合数」

 沢村賞の選考基準には10試合以上の完投が義務づけられているが、田中の完投数は8だった。対する金子の完投数は10で、基準をクリアしていた。

 また金子は、パ・リーグ投手で最多となる223回1/3を投げ、881人もの打者と対戦。奪三振は200と、これらはすべて田中を上回る数字でもあった。


■ライター・プロフィール
鈴木雷人(すずき・らいと)…会社勤めの傍ら、大好きな野球を中心とした雑食系物書きとして活動中。"ファン目線を大切に"をモットーに、プロアマ問わず野球を追いかけている。Twitterは@suzukiwrite

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