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宮城の有望選手、大会展望

7月5日〜20日(コボスタ宮城ほか)

投打で才能豊かな仙台育英の独走なるか?
強豪の東北、投手層の塩釜らの意地に期待


投手編


▲梅津晃大(仙台育英)

投手層の厚いチームが混在

 仙台育英がタレント揃いだ。梅津晃大は長身で肩とヒジが柔らかく、しなやかなバランスのいいフォームが特徴。スライダーを多投したがるが、球威あるストレートに自信を持てば怖いものなし。そこに経験豊富な先発候補・高橋大祐、佐藤世那、小林勇太らが控える。外野手の佐藤翔もマウンドに立つ可能性を秘める。

 春ベスト4の塩釜も投手層は厚い。自分のペースで投球ができる宮井大治は地区予選を通して投球の幅を広げた。そしてタイプは異なるが、宮井とエースナンバーを争う梅津栄朗、二塁を守る小野山洸人、2年生の小野翔太の3人が加わり、投手陣を支えている。

 東陵は佐藤洸雅、岡本直己、早坂朋稀の2年生トリオがチームを牽引する。中でも注目は甲子園のマウンドを経験した佐藤。投球こそオーソドックスだが、牽制やフィールディングに長けている。

 経験値では中村希生(仙台三)も負けていない。昨春、チームを28年ぶりの東北大会に導いた右腕で、スライダー、カーブ、シンカーなど、多彩な変化球が持ち味だ。

 堀江一朗(古川学園)は、素材抜群の右腕。ヒジを痛めやすいことが難点だが、下半身主導のフォームから上体との連動で放つストレートはセンスを感じさせる。その堀江の背中を追う2年生の福泉虎弥太は地区予選、県大会とフル回転。さらなる成長に期待したい。

 ほかにも好投手は多い。吉田直央(聖和学園)はスライダーにキレがあり、武田快(聖和学園)は変化球が多彩だ。浅沼海渡(東北生文大高)はスタミナ抜群で丁寧な投球が光る。同校2年生の森川龍之介は強気の投球が信条。仙台育英や東陵と延長戦を演じた松島の大井優佑、春の県大会2回戦で仙台育英打線を8回まで零封した森丈一朗(小牛田農林)も面白い。東北のエース左腕・福田恭平は、ストレートが高めに浮かなければゲームメークが可能。内山望(利府)や鈴木雅也(一迫商)といった小気味よい投球を持ち味とする左腕にも注目だ。

打者編

▲宗片直輝(柴田)

キラリと光る好選手が多数

 仙台育英は野手も注目だ。将来性の高い佐藤聖也をはじめ、3年生を押しのけて攻守で魅せる平沢大河、高め低めどこでも打てる首藤大地、闘志を前面に出してプレーする齋夢海など、個性派揃い。控え選手との実力差も小さく、ベンチ入りメンバー全員が機能する。

 クリーンアップが強いのは柴田。佐藤弘基、宗片直輝、松崎賢太はパンチ力があり、迫力満点だ。

 長打力なら相沢一寿(東陵)、高橋祐人(東北生文大高)。柴田勢に負けず劣らず破壊力抜群。

 大型選手なら180センチの遊撃手・工藤翔(東陵)を挙げたい。二遊間を組む柴田優祐も堅実だ。守備範囲の広い二塁手・夏井脩吉(東北)はシャープなスイングから広角に安打を放つ。同じく東北の4番・芳賀友喜は勝負強く、1番・鈴木聖歩は俊足外野手。

 攻撃的なリードオフマンは2年生の万城目晃太(利府)。スイングが強く大きく、社会人野球の選手のような走り方を見せる。1年春から試合に出場し、昨秋より主将を務めるリーダーでもある。東陵の主将・山崎誠悟(東陵)も俊足で出塁率の高い1番打者だ。

大会展望
ライオン軍団の勢いを止めるのは


仙台育英が2012年春夏秋、2013年春夏秋、そして今春と7大会連続で県大会優勝。独走態勢に入りつつある。ライバル・東北は意地を見せたいところ。地区予選決勝では1−0で仙台育英を下したが、県大会決勝は2−12と大差をつけられた。センバツに出場した東陵も準々決勝で仙台育英に敗退。春の県大会で躍進した塩釜も準決勝でコールド負け。果たして、どこがライオン軍団の勢いを止められるのか。柴田、利府といった公立の雄にも注目が集まる。



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