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島根の有望選手、大会展望

7月15日〜26日(松江市営野球場ほか)

開星の左右3枚が島根の夏を引っ張るか
大社と松江北の長身左腕・勝田に要注目


投手編

▲恩田和季(開星)


厚みを増した開星投手陣

 威圧感と粘り強さ。そして勝負根性が出てきたからこそ、開星投手陣に厚みが増してきた。迫力ある球筋にタテ系の変化が決まれば手がつけられない恩田和季は、大社戦を粘投でサヨナラ勝ちへと導く。140キロ超の剛球と必殺スライダーが武器の持田隆宏も、春先から肝っ玉のすわった投球を披露。さらに左の宮川公佑も今治西との練習試合で好投するなど、下級生の頃から積み重ねてきたマウンド経験が揃って“強さ”に変わろうとしている。

 一方、2人の“長身左腕・勝田”にも他校の厳重警戒が高まっている。春の王者・開星を最も苦しめた勝田翔紀(大社)は「打たせて取る投球が身上」という。だが、昨秋の矢上戦では20奪三振をマークするなど、内外角の出し入れが巧く、島根屈指のテクニシャンといえる。もう一人の勝田も負けていない。勝田紘一朗(松江北)は、打者の手元でスッと伸びるストレートと変化球のコンビネーションが抜群。昨夏の島根大会では、24回連続無失点をマークしている。

 気になるのは八澤貴洋(出雲西)の存在だ。昨秋の島根大会で140キロ超の剛速球で観客をうならせたが、故障もあって続く中国大会から今春まで公式戦登板なし。夏に向けて復調に期待したい。

 今春の県大会準優勝の立役者となったトルネード右腕・杉原悠介(大東)、球のキレと集中力が素晴らしい廣中蒼磨(益田東)、粘り強い投球が光る小川大貴(江津)らは、昨夏も主戦としてマウンドを経験。大人の投球に磨きをかけている。

 そのほか、しなやかなフォームからピュンピュンと球が伸びる唐島彬(矢上)、ズドーンと迫力のある球を投げ込む田角北斗(松江商)の両右腕も要注目だ。

打者編

▲小越健太郎(浜田)


切り込み隊長ビッグ2

 体は大きくないが、存在感がビッグな切り込み隊長2人が島根を盛り上げる。イチロータイプの安打製造機・小越健太郎(浜田)は、春の大田戦で高校通算24本となるライナー弾をマーク。遠投110メートルの強肩と俊足を併せ持ち、颯爽としたプレーが光る。

 逆に黒田雅也(開星)は威圧感で勝負するタイプ。一球一球に対する気迫はすさまじいものがあり、どんな球でも食らいつく勝負根性の持ち主。4月の練習試合では高松北の剛腕・塹江敦哉から逆方向へ放り込んだ。さらに開星は、走攻守に高いポテンシャルを発揮する4番の池田成輝、大社戦で4安打をマークした金築翔太など、相手チームは息つくヒマもない。

 今春、開星に大敗を喫した石見智翠館も侮れない。強烈なパンチ力を誇る佐藤靖剛、俊足巧打の遊撃手・田中佑汰の3、4番を軸に今年も強力な布陣を誇る。

 躍進著しい大東には、当然の如く複数安打をマークするバットマン・景山晃行、左翼へライナー弾を放り込んだ2年生の主砲・原拓海など、勢いのある打者が揃う。

 その他、名の如くフルスイングが魅力の酒井振太郎(大社)、強打の捕手・川西竜輔(出雲西)、一撃必殺の森中晴士(浜田)、インサイドワークに定評のある2年生捕手・松田嵐生(立正大淞南)など、楽しみな好選手も多い。

大会展望
ストップ・ザ・開星の一番手は大社


旧チームから豊富な試合経験を誇る開星の戦力が充実している。もともと個の力はあったが、ここへきてチーム力が格段にアップ。2死走者なしの場面でも電光石火の得点力があり、死角は見当たらない。ストップ・ザ・開星の一番手として挙げられるのが大社だ。今春の開星戦でサヨナラ弾を浴びた勝田翔紀がリベンジに燃えているだけに再戦となれば、大きな見どころとなる。昨夏ノーシードから頂点に上りつめた石見智翠館、2年ぶりの聖地を狙う立正大淞南も不気味な存在だ。


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