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東北地区の注目選手、出場校紹介

<東北地区・センバツ注目選手紹介>

上林 誠知
仙台育英高校 新3年/中堅手/右投左打/184センチ77キロ



ここに注目ベスト3
1.「逆方向へも痛烈な打球を打てる強打」
2.「マークされる中での結果」
3.「捕っても投げても魅せる外野守備」

どんな選手?/森友哉(大阪桐蔭)とともに、左打者として大会屈指の強打者。埼玉の浦和シニア時代から全国大会で活躍し、将来を嘱望された。仙台育英では昨夏の甲子園3試合で11打数5安打をマークし、昨秋は東北大会、明治神宮大会で計3本塁打と大舞台で結果を残し続けている。一発だけでなく、逆方向にも強烈な打球が飛ばせるのも魅力。打球を追える範囲が広く、強肩と外野守備でも魅せる。
一冬越えてここに注目!/昨秋は神宮大会王者となり、注目選手として大いにマークされるセンバツ。ここで他を圧倒する貫禄を見せつけられればドラフト上位候補になる可能性も。将来的には「大砲」というより中距離タイプか。
プロ選手で例えたら…稲葉篤紀(日本ハム)


園部 聡
聖光学院高校 新3年/一塁手/右投右打/183センチ82キロ



ここに注目ベスト3
1.「雄大なアーチ」
2.「打席でのどっしり感」
3.「インコースをさばけるか」

どんな選手?/右の大砲としては今大会注目度ナンバーワン。どっしりと構え、自分のツボに入ってくるボールを待てる。昨夏の甲子園では浦和学院戦でアーチを放った。ドラフト候補と考えると一塁を守っていることに不満や不安が募るが、鈍重さは感じない。ショートバウンドの捕球にもクッション性があり、やろうと思えばサードもできるはず。
一冬越えてここに注目!/秋はややタイミングの取り方に四苦八苦していた印象があったが、春はどうか。また、1年時から主軸を打っており、内角で勝負されるケースは少なかったはず。あの長いリーチで内をどのようにさばくのか、この対応が将来を左右しそうだ。 プロ選手で例えたら…鵜久森淳志(日本ハム)


望月 直也
盛岡大学付属高校 新3年/遊撃手/右投右打/179センチ76キロ



ここに注目ベスト3
1.「細身でも振り抜けるフルスイング」
2.「勝利に導く走攻守」
3.「小さくまとまらずにプレーできるか」

どんな選手?/大澤永貴(花巻東)、 阿部悠斗(一関学院)と「勝てる遊撃手」が割拠した昨年の岩手高校球界にあって、当時2年生だった望月もひけを取らない「役者」だった。一見、目立たないように見えて、要所で存在感を発揮できる走攻守。特に打撃は細身な体型に見合わない強烈なフルスイングが魅力。フォロースルーで背中側までヘッドが回るくらい振り抜ける。
一冬越えてここに注目!/甲子園0勝9敗の盛岡大付。好素材を揃えながら初戦敗退に終わった昨夏を経験して、甲子園初勝利へ「勝てる遊撃手」として導けるか!
プロ選手で例えたら…北條史也(阪神)


松本 裕樹
盛岡大学付属高校 新2年/投手/右投左打/182センチ78キロ



ここに注目ベスト3
1.「スイッチが入った瞬間の快速球」
2.「新2年生とは思えないメリハリある投球」
3.「確実性と長打力を併せ持った強打」

どんな選手?/新2年生ながら最速143キロのストレートを投げ込む速球派右腕。しかし、その快速球を投げ込むのは試合中盤以降。序盤は相手打線を見ながら緩いカーブ、勝負球のスライダーを制球よくコーナーに集めて、中盤以降のゲームプランをにらんだクレバーな投球ができる。勝つために山っ気を捨てられるのは才能だ。昨秋から4番を任された左打席での強打も将来性あり。
一冬越えてここに注目!/昨秋は「1年生としては逸材」というレベル。まだ馬力やにじみ出てくるような凄みは感じられなかった。一冬越えて体の芯に力がついた際、押しも押されもせぬ「ドラフト候補」になれるか楽しみだ。
プロ選手で例えたら…今村猛(広島)


<東北地区・センバツ出場校紹介>
仙台育英高等学校(宮城) 監督・佐々木 順一朗 主将・上林 誠知
秋季宮城県大会:優勝 東北大会:優勝 明治神宮大会:優勝

どんな高校?/昨秋の明治神宮大会優勝校。東北に「神宮枠」をもたらした。旧チームの昨夏から甲子園ベスト16、国体優勝(大阪桐蔭と両校優勝)と勢いが衰えない。140キロ近い速球の鈴木天斗、マウンド上で雄叫びを上げる馬場皐輔のダブルエース右腕が、昨秋は競い合うように成長。打線は主砲の上林誠知以外は小粒に見えて、1番・熊谷敬宥、3番・長谷川寛ら、上位も下位もスイングが力強い。

聖光学院高等学校(福島) 監督・斎藤 智也 主将・伊藤 颯
秋季福島県大会:優勝 東北大会:準優勝

どんな高校?/県内81連勝と、もはや「一強」状態の福島の雄。2学年で部員100人を超える大所帯にもかかわらず、集団としてのまとまりと選手一人一人の意識の高さには驚かされる。全国舞台では8強が最高成績だが、そろそろその壁を破る予感も。しなやかなフォームでボールを前で離せる新2年生左腕の石井成は一冬越えて力強さが増すと楽しみ。昨秋は園部聡と中軸を組んだ八百板飛真も柔らかいスイングが光る。

盛岡大付高等学校(岩手) 監督・関口 清治 主将・三浦 智聡
秋季岩手県大会:優勝 東北大会:ベスト4

どんな高校?/今春で甲子園出場は10度目ながら、ここまで0勝9敗。昨夏は大谷翔平(日本ハム)擁する花巻東を県大会決勝で破り、花巻東・佐々木洋監督をして「間違いなく全国屈指の打線」と言わしめたが、甲子園では初戦敗退。昨夏の強力メンバーに比べるとやや力が落ちるが、バランスはいい。粗さはあるものの体に力がある去石晴希、目で追えない猛打球を放つ福岡吉平、入学直後から活躍した新2年・菜花大樹ら好選手が揃う。

山形中央高等学校(山形) 監督・庄司 秀幸 主将・松澤 昇太
秋季山形県大会:準優勝 東北大会:ベスト8 東北絆枠選出

どんな高校?/昨秋は東北大会ベスト8に終わるも、今大会特別に設けられた「東北絆枠」で滑り込んだ。ちなみに初出場だった2010年春は「21世紀枠」で出場している。4番・右翼の熊谷鴻志は球場で目を引くガッチリした体型に長打力が光り、昨秋垣間見えたオーバースイングとプレーの硬さがほぐれてくると楽しみ。投手はテンポと切れ味で勝負するサイド右腕・高橋凌平に、188センチの大型新2年生右腕・石川直也も。

いわき海星高等学校(福島) 監督・若林 亨 主将・坂本 啓真
秋季福島県大会:2回戦 21世紀枠選出

どんな高校?/21世紀枠で初出場する福島の県立水産高校。東日本大震災で壊滅的な被害を受けたいわき市にあり、昨秋は海洋実習で主力4選手を欠きながら、地区大会を第5代表で這い上がって県大会に出場。県大会2回戦で聖光学院に7回コールド負けを喫したが、サイドスロー左腕・鈴木悠太の好投で5回まで無失点と大いに健闘した。部員16名で迎える大舞台で金星を狙う。
文・編集部

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