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センバツドラフト候補名鑑〜東海・北信越地区編

東海地区有望選手

田中 空良 Tanaka Sora
豊川高新3年/投手
右投左打/176センチ75キロ



■最注目ポイント/アーム解消、柔軟に豪球
■どんな選手?/140キロ前半のストレートにスライダー・カーブ・スプリット。一見ありがちな右投手像だが、昨夏から秋、そしてこの春と、時を経るごとに「腕の振りがよくなってきた。最初に見たときのアームの印象が変わってきた」(在阪球団スカウト)。勢いあるフォームから、気分よく腕を振ってパワーを解き放ったときのストレートの走りは見所。生来の肩関節やヒジの柔らかさが生き、球持ちを長く感じさせる。経験を重ねて心も強くなった。
■プロ選手で例えたら
→則本昂大(楽天)


氷見 泰介 Himi Taisuke
豊川高新3年/捕手
右投左打/173センチ70キロ


■最注目ポイント/キラリと光るセンスと強肩
■どんな選手?/強豪校でありながら創部68年目で甲子園初出場を果たした豊川の攻守の柱で、県内では有数の好捕手だ。本気で投げれば二塁送球タイムが2秒を切る強肩に、周囲を見られる捕手ワーク。守備以上に高い評価を得ている隙のないバッティングは、2年夏に食事量を増やして体重を70キロ台に乗せたことでパンチ力もついてきた。高校通算14本塁打をマークしている4番・高桑平士郎とのコンビで、全国レベルの投手を攻略したい。
■プロ選手で例えたら
→高木大成(元西武)


長野 勇斗 Nagano Hayato
三重高新3年/外野手
右投左打/173センチ70キロ


■最注目ポイント/安打量産のミートセンス
■どんな選手?/昨年の内田学良(菰野高→東海理化入社予定)に続き、今年も現れた「三重県のイチロー」。ヒットゾーンを狙って自在にミートできる好打は、自身の打撃イメージが確立されていて、“下で振る”意識があるからこそ。昨秋県大会終了時点で通算15本塁打とロングヒットも出る。50m走6秒1の快足で、右方向に打球が飛べば三塁打が当たり前の軽快な走塁も高水準だ。遠投100m超の強肩も兼ね備え、今は遊撃手にも挑戦している。
■プロ選手で例えたら
→川?宗則(ブルージェイズ)


内田 蓮 Uchida Ren
三重高新3年/三塁手
右投左打/179センチ75キロ


■最注目ポイント/玄人が好む2番打者
■どんな選手?/2番打者という脇役的打順ながら、プロのスカウトが気にかけている玄人好みのセンスの持ち主。「プロ注」とするのは言い過ぎだが、目利き陣の評価は高い。センバツ出場を確実にした昨秋東海大会準決勝の第1打席では、狙い球とは異なるインコースのボールにも鮮やかに反応し中前打で出塁すると、エンドランのかかった次打者の右中間ヒットで一気に本塁を陥れる好走塁を披露。あとは守備でのスローイング難が解消されれば。
■プロ選手で例えたら
→原拓也(オリックス)


今井 重太朗 Imai Shigetarou
三重高新3年/投手
左投左打/175センチ64キロ


■最注目ポイント/細身ゆえのしなりとキレ
■どんな選手?/三重高の試合に向かうある日のタクシー内での会話。某セ球団スカウト「左の子(今井)がどこまで伸びるか、というところだね」に対し、某パ球団スカウト「でもスピードガン(球速)が出ないんですよね……」。現状ストレートは130キロ前後だが、球にキレがあり、スライダーの精度が高い。体の細さが幸いしてヒジのしなりが失われておらず、“伸びしろ”という見方にも。「安定感抜群の左腕」だけでは片付けられぬ素質を注視したい。
■プロ選手で例えたら
→岡田俊哉(中日)


■東海地区担当ライタープロフィール
尾関 雄一朗(おぜき・ゆういちろう)/1984年生まれ、岐阜県出身。新聞記者を経て、現在は東海圏の高校、大学、社会人を精力的に取材している。今年は母校・名古屋大のドラフト候補・七原優介の動向が気になっている。


北信越地区有望選手

飯塚 悟史 Iidsuka Satoshi
日本文理高新3年/投手
右投左打/187センチ83キロ


■最注目ポイント/角度をつけて投げおろすことができるか
■どんな選手?/ケガやフォームを見失うなど、どん底の状態の昨夏後に、腕の位置をスリークオーター気味にしたフォームがハマり、昨秋の活躍に繋がる。多少スピードは落としたが、それ以上に結果を出したことで自信を取り戻したことが大きい。そして、この一冬の間に腕を再度上げ、センバツは本格派オーバースロー・飯塚が戻ってくるようだ。数々の苦難を乗り越え、恵まれた体(威力あるボール)と技術(フォークなど)を生かしきれれば、センバツの主役になれる存在。
■プロ選手で例えたら
→斉藤和巳(元ソフトバンク)


星 兼太 Hoshi Kenta
日本文理高新2年/外野手
左投左打/177センチ78キロ


■最注目ポイント/場面ごとのスイングの切り替え
■どんな選手?/中学時代に日本代表入りし、あまた誘いがあった中、新潟に残り、日本文理へ進学した。高校で初めての練習試合で3本塁打、他にも神宮大会決勝での先頭打者アーチを放つなど、思い切りのよさと合わさった長打力と、変化球をレフト前に運ぶ上手さを兼ね備えている。状況やボールに合わせてバッティングスタイルが変えられる。守備も走塁も一定レベル以上。
■プロ選手で例えたら
→福留孝介(阪神)


高井 ジュリアン Yakai Julien
東海大三高新3年/投手
右投左打/173センチ67キロ


■最注目ポイント/気合を前面に出しながらも、うまいピッチング
■どんな選手?/130キロ中盤のストレートと各種変化球のコンビネーションで打ちとっていく右腕。昨夏はメンバー外、新チーム結成直後もエースではなかったが、打者を学び、打者を「感じる」ことで「少しずらす」打ち取る技術を身につけていった。上背はないものの、飛び跳ねるようなフォームに勢いはあり、武田久や谷元圭介(ともに日本ハム)のような低い位置からのリリースでストレートのキレが増していけば、将来的には面白い投手になれる可能性を秘めている。
■プロ選手で例えたら
→武田久(日本ハム)

■北信越地区担当・編集部

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