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2015年、日本人メジャーリーガーにまつわる気になる数字〜野茂英雄の挑戦から20年

 ダルビッシュ有(レンジャーズ)が右ヒジの靭帯再建手術(トミー・ジョン手術)を受け、復帰は来季序盤以降となる。さらに、野茂英雄(元ドジャースほか)の渡米以来、初めて「メジャーリーグデビュー選手」がゼロになりそうだ。ダルがいない、新人もゼロ……日本人としては、今季のメジャーを、どう楽しめばいいのか? 今季の「日本人とアメリカ野球」にまつわる気になる数字を集めてみた。

◎野茂英雄デビューから「20年」

 2015年は、野茂英雄が日本球界を飛び出しメジャーに挑戦した1995年からちょうど20年が経った。この20年の間に日本人選手の地位はどこまで高くなったのかを振り返る絶好の機会といえるだろう。


 上述したように、現時点では日本人で新たにメジャー契約を結んだ選手はいないが、その一方で、黒田博樹(ヤンキース→広島)や松坂大輔(メッツ→ソフトバンク)など、日本球界に戻ってきた選手は多い。彼らの「変化」を目撃することで、日米の野球観の違いも知ることができるのではないだろうか。

◎MLB全球団制覇まであと「1」

 イチローが今季、マイアミ・マーリンズに移籍したことで、日本人がまだ所属したことがないメジャー球団は30球団中、シンシナティ・レッズ1球団だけになった。もちろん、イチローや松井秀喜(元ヤンキースほか)のように一人で何球団にも在籍した、という選手は大勢いる。だが同時に、この20年の間、いかに大勢の日本人選手が海を渡ったのか、という証左でもある。

 シーズン中の移籍劇も日常茶飯事のメジャーリーグ。意外とすんなり、今季中に全球団制覇が達成されるかもしれない。移籍市場にも注目しておいたほうがいいだろう。

◎メジャー最年長野手、「41歳」イチローの「156」と「134」

 現在41歳のイチロー。メジャーリーグ全体を見渡しても、野手の中で最年長選手となる。「バットが杖に見えないように頑張ります」とあえて年齢を逆手に取ったコメントで話題を提供したりもしているが、実際にこの年齢でどんな成績を残すことができるのかは大いに注目すべきだ。

 メジャー通算3000本安打に残り「156本」。ピート・ローズ(元レッズほか)の通算安打メジャー記録4256本に日米通算で並ぶには残り「134本」と迫っている。20代の生きのいい外野陣がハマっているマーリンズにおいて、レギュラーの獲得や打席に多く入ること自体が大きな挑戦となる中、さらに安打を積み重ね、今季中にこの記録に並ぶことは難しいかもしれない。

 このような状況だからこそ、これまで何度も不可能を可能にしてきた男の意地に期待したい。

◎日本野球、アメリカ挑戦史においても節目の年

 メジャーリーグの枠組を越え、日本野球とアメリや野球の関係性についても振り返ってみよう。

 日本人選手のアメリカ挑戦、その第一歩となったのは今からちょうど110年前、1905年に敢行された早稲田大野球部によるアメリカ遠征だ。1905年4月4日〜6月29日にかけて行われ、7勝19敗という成績だった。

 そして、ちょうど80年前の1935年2月、大日本東京野球倶楽部(現在の巨人)が初のアメリカ遠征を実施。7月16日までに2Aチームと109試合を戦い、75勝33敗1分という好成績を残している。ちなみに、この遠征のために生まれたニックネームが「東京ジャイアンツ」。昨年、球団創設80周年を祝った巨人ではあるが、実際に稼働しはじめてから、という意味では今年こそが節目の80周年にあたるのだ。

 野球とは数字のスポーツ。今年もさまざまな数字を愛でながら、プレーを見守っていきたい。

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