意外とアラサー? 言うほど若くない? 阪神の「若手っぽい中堅」たちの年齢を整理してみた
「超変革」のスローガンを掲げ、若手が雨後のタケノコのごとく飛び出している今年の阪神。
ゴールデンルーキーの高山俊(23歳)をはじめ、横田慎太郎(21歳)、板山祐太郎(22歳)、北條史也(22歳)、江越大賀(23歳)、原口文仁(24歳)、陽川尚将(25歳)とアンダー25の選手たちが日々しのぎを削っている。
しかし、阪神といえば、「若手だと思っていたらいつの間にか30歳前後」という「エセ若手」が多いとよくいわれている。
代表格としては、2013年まで阪神に在籍。現在は台湾・中信兄弟で活躍している林威助(リン・ウェイツ)。今年なんと37歳である!
フレッシュな選手が次々と現れた……ということは、今まで「若手」扱いされていた選手たちのカテゴリーはひとつ上がったはず。そこで今回、阪神の「アラサー野手」の年齢をまとめてみた。
(年齢は今年の満年齢、成績は6月7日終了時点)
≪第一世代≫
狩野恵輔(34歳)
岡崎太一(33歳)
新井良太(32歳)
清水誉(32歳)
小宮山慎二(31歳)
坂克彦(31歳)
「期待の若手だ! 化けるぞ!」と言われていたが突き抜けず、渋みのあるプレーヤーになってしまった第一世代。新井良太は移籍してから早7年目。狩野は127試合出場し、レギュラー格になったのが2009年。もうそんなに経つのか……と思わせる2人である。
今季、新井は打率.217(23-5)で2本塁打、狩野は打率.250(36-9)で1本塁打。一昔前であれば、期待できただろうが今は「もう一声」と言わざるを得ない年齢。期待の若手たちをベンチに留めるほどの勢いがなくなってきているのも事実だ。
矢野燿大の後継者と目されて獲得された捕手たちも然り。今までの経験を生かしたプレーで原口を脅かしたい。
≪第二世代≫
柴田講平(30歳)
大和(29歳)
俊介(29歳)
今成亮太(29歳)
荒木郁也(28歳)
森越祐人(28歳)
小豆畑眞也(28歳)
伊藤隼太(27歳)
今、ノリに乗っている第三世代に押され気味なのが、この第二世代。柴田、大和、俊介あたりは他球団ファンからすると、思ったよりも年齢が上だと感じるかも知れない。
しかし、世代筆頭の今成、大和も現在若手と併用状態。第一世代と同じく突き抜けきれず、伝統の「若手っぽい中堅」を体現する存在になりつつある。
荒木、森越、伊藤あたりも昨年までは若手感があったが、第三世代の出現で突き上げられ、マグネットのごとくこのグループに張り付けられた。緒方凌介(26歳)は第三世代とのちょうど中間点だろう。
正真正銘の若手である第三世代が跋扈(ばっこ)するのか、もう若手ではいられない世代が踏ん張るのか。金本知憲監督の「超変革」によって今まで曖昧だった野手の年齢が、より鮮明になりはじめた。
文=落合初春(おちあい・もとはる)