【愛知・投手編】ドラフト関連度 B
東邦&名電に左右の看板
三倉進(東邦)は投打に力があり足も速く、プロを狙える真の逸材だ。『週刊野球太郎』の「2013夏の高校野球 ドラフト候補名鑑」では巨人・藤本スカウトのコメントを紹介しているが、プロ側の評価も上々。春の県大会では抜群のセンスを披露したシーンもあった。初戦で9回表途中から救援登板すると、満塁のピンチでサインプレーによる一塁牽制を敢行、一塁手がキャンバスに入ると同時にベース上へ寸分の狂いもない牽制球を送ったのだ。惜しくもセーフと判定されたが、間合い、器用さ、正確性すべてが揃った芸当に才能が凝縮されていた。左腕では東克樹(愛工大名電)も成長した。安定した制球と好テンポのもと、最速142キロのストレートが伸びる。腕が振れるようになり球の質が向上。スクリューも効果的だ。
この両校は右投手にも注目だ。石田健人マルク(東邦)の糸を引くような140キロ台のストレートには惚れ惚れとさせられる。キレのある快速球が捕手のミットを突き刺す松本憲明(愛工大名電)も最終学年で良化著しい。
吐前拓哉(至学館)は肩のコンディションが5月に回復し、打者の内角を突く強気な投球が戻ってきた。森口練太郎(豊川)は堂々としたマウンドさばきで投げっぷりがよい。大久保和哉(愛知黎明=旧・弥富)は今春こそ伸び悩んだが「ああいう大型投手はきっかけ一つでぐんと成長する」(パ・リーグ球団スカウト)。昨秋以降ケガで実戦から遠ざかっていた間瀬勇貴(星城)は、3月の練習試合で県岐阜商(岐阜)を相手に好投。打者不利の時期とはいえ、精鋭揃いの敵打線を詰まらせた。
【注目選手】三倉進(東邦)