アマチュアでは全国大会出場チームが続々決定!企業にとっても一大イベント「都市対抗野球」予選も佳境に!
『今週の野球みどころランキング』は、6月第1週に注目度の高まっている野球関連の話題について紹介していきます。
今後の簡単な野球界のスケジュールは1位〜3位のページの最後に添えていますので、重要事項はチェックしてください!
原貢氏、死去
―――訃報
巨人・原辰徳監督の父であり、東海大系列校野球部名誉顧問の原貢(はら・みつぐ)氏が5月29日、心不全のため亡くなった。79歳だった。遺族の意向により、死去の2日後に球団から発表された。
原貢氏は5月4日に心筋梗塞に大動脈解離を併発させ入院。翌5日に原監督は中日戦の指揮を川相昌弘ヘッドコーチに任せ、見舞っていた。その後、回復の兆しも見せたが、5月29日に東京ドームで行われた楽天戦の後、訃報が届いた。
原貢氏は社会人野球の東洋高圧大牟田でプレーした後、1958(昭和33)年に福岡の三池工高の監督に就任。1965(昭和40)年の夏の甲子園で優勝し、工業高校初の日本一に輝いた。この快挙は、当時不況や坑内事故などで沈んでいた炭鉱の街に明るい話題をもたらした。
1966(昭和41)年に東海大相模高の監督に就任した後は、1970(昭和45)年の夏の甲子園で優勝。1974(昭和49)年には長男・辰徳選手が入学し「親子鷹」として話題を集め、1975(昭和50)年のセンバツで準優勝を果たすなど、同校を全国屈指の強豪校に育て上げた。
1977(昭和52)年には、辰徳選手の入学とともに東海大野球部監督に就任し、監督退任後は東海大系列校野球部全体に目を配っていた。
春季地区大会大詰め、近畿では大阪桐蔭が王座奪還
―――高校野球
春季地区大会が各地で行われ熱戦が繰り広げられた。
春季北海道大会の決勝戦は6月1日に札幌円山球場で行われ、北照高が4−3で東海大四高を破り、9年ぶり4度目の優勝。2年連続の夏の甲子園出場に向け、弾みをつけた。今大会4試合で43安打を放った強力打線は他校の脅威となりそうだ。
春季近畿大会の決勝戦は大阪桐蔭高vs報徳学園高(わかさスタジアム京都)というカードになり、大阪桐蔭高が8−5で勝ち、2年ぶり3度目の優勝を果たした。1点を追う3回に森晋之介の2点タイムリーを含む一挙6得点で逆転し、そのまま逃げ切った。
なお、センバツ優勝の龍谷大平安高は、準決勝で報徳学園に3-6と逆転負け。守備が乱れての敗戦に「一度リセットし、夏に向かう」と原田英彦監督は気を引き締めた。
春季地区大会は、残すところ東北と北信越のみ。
春季東北大会は6月5日から5日間、秋田県立野球場(通称:こまちスタジアム)を中心に、春季北信越大会は6月7日から4日間、富山市民球場アルペンスタジアムを中心に行われる予定となっている。
都市対抗予選突破1番乗りは!?
―――社会人野球
社会人野球最高峰の大会となる『第85回都市対抗野球大会』の予選が各地で行われており、続々と出場チームが決まってきている。
まず「予選突破第1号」をかけた東京都の第1代表決定戦が5月29日に大田スタジアムで行われ、NTT東日本が延長戦の末にJR東日本を1-0で破り、6年連続39回目の出場を決めた。
敗れたJR東日本は6月3日に行われる第2代表決定戦(vsセガサミー)に回った。なお、残る代表決定戦は第3代表決定戦が4日、第4代表決定戦が5日に行われる予定(第2〜第4代表決定戦の会場は神宮球場で、試合開始時刻はすべて18時30分)。
近畿地区の第1代表決定戦では、三菱重工神戸が延長戦の末に日本新薬を1-0で破り、2年ぶり31回目の出場を決めた。この試合で12回を無四球完封した守安玲緒は本大会でも注目が集まる。
また、この試合で敗れた日本新薬は、6月1日の第2代表決定戦で大阪ガスを7-3で破り、2年ぶり31回目の出場を決めた。
東海地区の第1代表決定戦は、5月30日に岡崎市民球場で行われ、西濃運輸が乱打戦の末に新日鐵住金東海REXを10-7で破り、3年ぶり33回目の出場を決めた。
また、この東海地区予選では第3代表決定トーナメント1回戦で三菱自動車岡崎がクラブチームの浜松ケイ・スポーツB・Cに3−4で敗れる波乱もあった。
西関東地区の第1代表決定戦は、東芝vs三菱日立パワーシステムズ横浜で争われ、吉田潤の2ランなどで8回に3点を奪った東芝が3-1のスコアで勝ち、6年連続36回目の出場を決めた。
社会人野球日程
6月23日〜4日間 JABA北海道大会 @札幌円山球場ほか
第85回都市対抗野球大会
開催中〜 東京2次予選 @大田スタジアム、神宮球場
第1代表:NTT東日本
第2代表、第3代表、第4代表:???
開催中〜 近畿2次予選 @わかさスタジアム京都ほか
第1代表:三菱重工神戸
第2代表:日本新薬
第3代表、第4代表、第5代表:???
開催中〜 東海2次予選 @岡崎市民球場
第1代表:西濃運輸
第2代表、第3代表、第4代表:???
第5代表、第6代表、第7代表:???
開催中〜 西関東2次予選 @横浜スタジアム
第1代表:東芝
第2代表:???
開催中〜 九州2次予選 @沖縄セルラースタジアム那覇ほか
第1代表、第2代表、第3代表:???
開催中〜 東北2次予選 @開成山球場ほか
第1代表、第2代表:???
6月6日〜3日間 北海道2次予選 @札幌円山球場
6月4日〜5日間 北関東2次予選 @太田運動公園
6月4日〜6日間 南関東2次予選 @県営大宮公園
6月5日〜5日間 北信越2次予選 @ハードオフエコスタジアム
6月6日〜7日間 中国2次予選 @東広島アクアスタジアム
6月7日〜2日間 四国2次予選 @鳴門オロナミンC球場
7月18日〜12日間 都市対抗野球大会
■プロフィール
文=高木遊(たかぎ・ゆう)/1988年、東京都出身。幼い頃よりスポーツ観戦に勤しみ、東洋大学社会学部卒業後、スポーツライターとして活動を開始。昨年は東都大学野球春・秋1部全試合を取材。大学野球を中心に、アイスホッケー、ラグビー、ボクシングなども取材領域とする。高木遊の
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