大阪桐蔭の史上2度目の春夏連覇で幕を閉じた夏の甲子園。秋田勢103年ぶりの決勝進出を果たした金足農の快進撃を始め、100回記念にふさわしい炎天下の大熱戦が続き、あらためて甲子園の魅力を大いに知らしめた。
100回の歴史のなかで、今夏の大会で初めて目の当たりにした「甲子園の風景」があった。タイブレークだ。今年のセンバツから導入された新制度は、今夏の2ゲームで初適用された。
初の適応試合では、終盤、毎回のように走者を背負う苦しい展開をしのいだ佐久長聖が延長14回で旭川大高をふりきり、タイブレーク初勝利。投打に強力な布陣を敷いて初優勝を狙った星稜は、延長13回に史上初の逆転サヨナラ満塁弾を浴び、済美に屈した。
後攻が有利? まずは送りバントをするべき? と、戦い方のハウツーを探る議論も呼んだタイブレークを巡って、新たな延長戦のドラマが生まれていくことだろう。
ここでは、甲子園の歴史を動かしてきた出来事として、延長戦のルールの変遷をみていきたい。