7月18日〜24日(旭川スタルヒン球場)
ツインタワー擁し優勝誓う白樺学園の夏
寒冷地・釧根が育んだ遊撃手に注目!
●素材なら十勝っしょ
例年同様、今年も十勝支部に好素材が集まった。筆頭は長江理貴(帯広緑陽)。中学時代、スピードスケートで日本一になったが、その鍛え抜かれた下半身を生かして投げ込むストレートは迫力があり、球速では北北海道屈指。左打席からの豪快な打撃も光るアスリートタイプだ。同支部の白樺学園には右のツインタワーがそびえる。192センチの河村説人と183センチの中野祐一郎の2人だ。河村は荒々しさがなく、オーソドックスに右真上から投げ下ろすタイプ。現状ではもう少し球速がほしいが、そのことを補っても余りある可能性を秘めている。順調に経験も重ね成長した分、将来が楽しみだ。対照的なのは中野で、まとまりのある好投手が徐々にスピードをつけてきたというイメージだ。スライダーなど変化球も操り、安定感が出てきた。春季大会では流れを変えたい場面で救援し、ベンチの期待に応えた。
昨秋の快投が鮮烈だった中川裕元(北見工・2年)は冬の期間に体が大きくなり、球威もアップ。その分、微妙なバランスで巧みに打ち取ってきた投球スタイルと体の成長を合致させたいところ。マークされる中で結果を出したい。
山田智則(旭川龍谷・2年)も成長が期待される右腕でストレートは140キロ台。気持ちで投げ込む1年先輩の岡田周斗も140キロに届き、投手王国を形成する。
左腕では甲子園経験を生かしたい徳橋颯野(武修館)に注目だ。股関節の柔らかさを生かしたタメのある独特のフォームが魅力で、135キロ前後のストレートとスライダーを投げ分ける。
技巧派では右横手からの投球が光る高桑涼(滝川西)。故障明けで不安もあるがスライダーがコーナーに決まれば面白い。同じ右横手から強気に攻める世永大介(旭川龍谷)も夏に出番が増えそうだ。