暑かった夏もあっという間に終わりに…夏の甲子園の優勝校はどこに?…今週の野球みどころランキング[8月20日(火)〜8月26日(月)]
『今週の野球みどころランキング』は、8月第4週はじめの時点で注目度の高まっている野球関連の話題について紹介していきます。
最後には今後の簡単な野球界のスケジュールを添えていますので、重要事項はチェックしておいてください!
小林宏之、吉田えりが入団、独立リーグもシーズン終盤へ
―――国内独立リーグ
14日に小林宏之(元ロッテほか)がBCリーグ・群馬ダイヤモンドペガサスに、15日に女子ナックルボーラー・吉田えりが同じくBCリーグ・石川ミリオンスターズに入団することが発表された。小林は発表された2日後の16日にすでに登板している。
前後期制で行われているBCリーグは後期の終盤戦に差し掛かっている。昨年の独立リーググランドチャンピオンシップ優勝の新潟は今季も快調に白星を重ね、上信越地区(新潟、信濃、群馬の3チームで構成)の首位を走る。この勢いで前期に続いて優勝の可能性は高い。一方、石川、福井、富山の3チームで構成される北陸地区は3チームが2.5ゲーム差以内におさまる接戦模様。前期はゲーム差無しで富山を石川が振り切って優勝を決めたように最終戦まで目が離せない戦いになるだろう。
四国アイランドリーグplusの後期もシーズン終了まで1カ月を切った。前期優勝の香川が低迷している隙に徳島が首位に立ち、3ゲーム差で愛媛が追いかけている。この2チームに後期の優勝争いは絞られたようだ。
※ゲーム差などの数字はすべて8月19日現在のものです。
JABA大会最後の出場枠は!?
―――社会人野球
12日〜15日にかけて、計12チームが参加するJABA北海道大会が行われ、NTT西日本が決勝で三菱重工名古屋を1-0で破り優勝。社会人野球単独チーム日本一を決める『第39回社会人野球日本選手権』への出場を決めた。
これで日本選手権出場権のかかったJABA大会はすべて終了。これまで日本選手権へは、各JABA大会で優勝したNTT西日本、Honda(東京スポニチ大会)、JR東海(静岡大会、ベーブ・ルース杯)、JR東日本(四国大会、岡山大会)、三菱重工神戸(日立市長杯)、新日鐵住金かずさマジック(長野大会)、日本生命(京都大会)、Honda熊本(九州大会)、JX-ENEOS(東北大会、都市対抗)が出場権を獲得している。
残る出場枠は全日本クラブ選手権の覇者と、各地区予選の勝者に与えられる。
なお、今回の北海道大会は地元のJR北海道が辞退。運行トラブルが相次いでいることを受け、夏の繁忙期に野球部の社員も業務を優先することとした。北海道予選までに練習環境・試合環境が整うのか不安ではあるが、まずは会社の信頼回復へ汗を流す。
日本人選手に明暗。赤鬼は解任される
―――MLB
黒田博樹(ヤンキース)は17日のレッドソックス戦に先発したが、自身の不調に加えて、味方守備陣にも足を引っ張られて、5回2/3を投げ11安打5失点(自責点3)。被安打と失点が今季自己ワーストとなる内容で8敗目を喫した。またこの試合「2番ライト」で先発出場したイチローは4打数ノーヒット。17日現在で、日米通算4000本安打までは「あと5本」となっている。
またこの試合でレッドソックスの田澤純一と上原浩治が揃って救援登板。3番手で登板した田澤が2/3を投げ無安打無失点。4番手で登板した上原は1回を1安打無失点に抑え(セーブは付かず)、この日もチームの勝利に貢献した。
一方、味方の援護で勝利が転がり込んだのは岩隈久志(マリナーズ)。16日のレンジャーズ戦に先発すると、7回4安打1失点の好投も、打線の援護に恵まれず0-1の劣勢のまま降板。しかし、7回裏にカイル・シーガーが逆転2ランを放ち、チームはそのまま勝利。もちろん勝利投手は岩隈で、先月25日以来の11勝目を挙げた。
日本では「赤鬼」の愛称で親しまれヤクルト、近鉄で活躍したチャーリー・マニエル監督が16日、フィリーズの監督を解任された。これまでインディアンズとフィリーズの監督を務め、2008年にはフィリーズを世界一に導き、69歳となった今季は監督通算1000勝を達成するなどの名将であったが、15日までナ・リーグ東地区で首位に20.5ゲーム差の4位と低迷したこともあり、このほど監督の職を解かれたようだ。
残念なニュースはまだ尾を引く「薬物問題」。先週伝えたアレックス・ロドリゲスらに続き、2002年のア・リーグMVPのミゲル・テハダ(ロイヤルズ)が禁止薬物のアンフェタミンに陽性反応を示し、105試合の出場停止処分が科された。通算2407安打と強打の内野手として名を馳せたテハダだが、来季にもこの処分は持ち越されるため、これを機に引退するのではないかと囁かれている。
※この項目はすべてアメリカ現地時間で表記しています。
マー君ついに日本新記録 高卒ルーキーも甲子園に負けじとフル回転
―――NPB
ついに田中将大(楽天)が大記録を達成した。
16日の西武戦で8回1失点の好投を見せ、勝利投手に。これで、2リーグ制となった1950年以降、1951年〜52年にかけて松田清(当時巨人)が、1957年に稲尾和久(当時西鉄)が達成した20連勝を抜き、日本新記録となる21連勝を達成。昨年8月25日から続くこの記録はどこまで伸びていくのだろうか。
そんな田中に熱視線を送るのは日本国内だけではなく、メジャーリーグ球団も同様に田中に注目。この日も多くのスカウトが集まったが、ここで1つ問題も発生。入札金の高騰が問題視されていたポスティング制度(最高入札金を獲得した球団のみが交渉権を得られる制度)が昨年12月から失効していることが判明。このままでは田中が望むとされている今オフのポスティングシステムを使ってのメジャー移籍ができなくなってしまう。ポスティングの開始は11月1日から解禁されるため、NPBはMLBとの交渉を10月末までにまとめたい意向だ。
田中と同じく甲子園優勝投手の系譜を引き継ぐ高卒ルーキー・藤浪晋太郎(阪神)が18日のヤクルト戦でも6回2失点と好投。9勝目を挙げるとともに首位・巨人に点灯していたマジックも消滅させることに成功し、阪神の自力優勝の可能性も復活させた。これで8月だけで3勝目。夏バテなどなんのそのといった活躍で2位に踏ん張るチームの原動力と言ってもよい活躍だ。
同じく高卒の “二刀流”ルーキー・大谷翔平(日本ハム)は18日のソフトバンク戦に「5番ライト」でスタメン出場。そして5点ビハインドの8回からは4番手としてマウンドに上がり1回を1安打無失点に抑えた。なお先発野手がリリーフ登板をしたのは1995年5月9日のオレステス・デストラーデ(西武)以来の珍しいこととなった。
大卒ルーキーでは小川泰弘(ヤクルト)が17日の阪神戦で、自身の連勝が8でストップ。しかし試合後にヤクルト・池山隆寛打撃コーチが「ライアン(小川の愛称)に悪いことをした」と話したように、7回1失点と好投したものの、ヤクルト打線は沈黙。阪神の鶴直人から1点も奪えず。一方、鶴は1141日ぶりの勝利投手となった。
また新人王のみならず最多勝も小川と争う菅野智之(巨人)は18日の中日戦に先発するも自己最短の3回途中で10安打7失点でKO。4敗目を喫した。
なおこの試合で中日の和田一浩が史上37人目の350二塁打を達成し、10-4の大勝に花を添えた。
今週ついに日本球界初のデニム柄ユニフォームお披露目となる。広島が今週末(23〜25日)に行なわれるマツダスタジアムでのヤクルト戦3連戦で着用するもので、世界を見ても非常に珍しいであろうデニム柄で3連勝を狙う。
今週もどんな好プレーや記録、はたまた珍記録やプレーが飛び出すのか楽しみだ。
安樂・森の夏終わる 夏の高校野球いよいよ大詰め
―――高校野球
ついに19日で4強が出そろい、いよいよ大詰めを迎えた『第95回全国高校野球選手権大会』。そこには大会前に本命視されたいくつかの学校の名前はすでに無い。
剛腕・安樂智大を擁し、センバツ準優勝を果たした済美は17日の3回戦で花巻東と対戦。初戦の三重戦で自己甲子園最速の155キロを計測したものの、7失点と思うように調子の上がらなかった安樂。この3回戦でも14三振を奪うも11安打7失点。4点差を追いかける10回裏には右中間スタンドへ文句無しの一発をぶち込み、その潜在能力の高さを見せつけたが、済美は6-7とあと一歩及ばず。安樂の2年夏が終わった。
また、最後の甲子園で夏連覇を目指した大阪桐蔭の捕手・森友哉は、17日の3回戦で明徳義塾と対戦。森は4打数2安打と気を吐いたが、明徳義塾の2年生エース・岸潤一郎の前に、大阪桐蔭の得点は初回の峯本匠のランニングホームランによる1点のみ。2回には同点となる失策(三塁への牽制球悪送球)を森が犯してしまうと、先発の葛川知哉も乱調で4回5失点。攻守とも最後まで流れを掴めず、夏連覇の夢は散ってしまった。
松井裕樹(桐光学園)を神奈川大会で撃破した横浜も、18日の3回戦で前橋育英の2年生投手・高橋光成の前に8安打しながらも1点に抑えられ、エース・伊藤将司も前橋育英打線につかまり5失点で降板、1-7で敗れた。スタメンに2年生が多いチームだったため、来年のリベンジに期待したい。
そんな中、勝ち上がってきた4強は北から花巻東、日大山形、前橋育英、延岡学園となった。
花巻東は菊池雄星(西武)を擁した2009年以来の4強。それ以外の3校は初の4強進出となった。山形代表校としても4強進出は初めてで、幾度と阻まれてきた準々決勝の壁を乗り越えることができた。
21日の準決勝第1試合は日大三との「日大対決」を制し、強い勝ち方をしてきた作新学院、あの大阪桐蔭を破った明徳義塾を倒した日大山形と今大会で一番評価を高めただろう高橋光成がエースの前橋育英が戦う。
▲高橋光成(前橋育英)
第2試合は済美、4季連続甲子園出場の実力校・鳴門をともに1点差で振り切ってきた花巻東と強力打線と元々のエース・上米良有汰を骨折で欠きながらも粘り強い野球で接戦にも強い延岡学園が対戦する。
8強の時点で地元近畿勢の進出はなく、上記の通り4強は東北2校(花巻東と日大山形)、関東1校(前橋育英)、九州1校(延岡学園)となったように、東北勢の快進撃が目立つ。秋田商を除く東北勢すべてが初戦を突破。全員が青森県出身の弘前学院聖愛のように地元出身者中心のチームが多く、東北地方の高校野球界全体の底上げがなされている印象をとても強く残した大会になっていると言えるだろう。
最後に深紅の大優勝旗を獲得するのはどの学校か!? 目が離せないところだ。
■プロフィール
文=高木遊(たかぎ・ゆう)/1988年、東京都出身。幼い頃よりスポーツ観戦に勤しみ、東洋大学社会学部卒業後、スポーツライターとして活動を開始。昨年は東都大学野球春・秋1部全試合を取材。大学野球を中心に、アイスホッケー、ラグビー、ボクシングなども取材領域とする。高木遊の
『熱闘通信』随時更新中(http://www.plus-blog.sportsnavi.com/buaka/)
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<<野球界の主なスケジュール>>
女子プロ野球関連
8月24、25日『ティアラカップ愛媛松山大会』
24(土)、25日(日)ともに坊っちゃんスタジアムで開催。24日の第1試合は16時試合開始、第2試合は18時半試合開始予定。25日の第1試合は11時試合開始、第2試合は13時半試合開始予定
※今大会はYouTubeで生中継を実施する予定なので、こちらでもぜひお楽しみください。
※女子プロ野球チャンネル→
http://www.youtube.com/user/girlsprobaseball
限定の
エイエイオーカードの先着順での配布が予定されています。
2013年度合同トライアウト開催のお知らせ
日本女子プロ野球リーグでは、2013年度合同トライアウトの開催が決定いたしました。今年度は、関東・関西の二拠点での開催を予定しています。
◆受験資格◆
・2014年4月1日時点で満30歳未満の女性であること。
※在学中の者は、2014年3月、高校・大学・各種専門学校を卒業見込みであること。
※未成年者は保護者の承諾が必要となる。
【締め切り】
2013年8月29日(木)必着
詳しくは
女子プロ野球公式HPでご確認ください。
アマチュア野球スケジュール