2013ドラフト候補名鑑〜社会人編
『野球太郎No.006』の巻頭ページ前半（1〜14ページ）に掲載されている「ドラフト1・2位指名候補」の選手たちを紹介する。また、巻頭ページ後半に掲載されている有力選手たちは『週刊野球太郎』のこのページにリスト化した。
また、10月24日のドラフト会議後に開幕する社会人野球日本選手権大会（10月28日開幕）に出場するチームに所属する選手の年齢の次に「◯」が付いている。
※即戦力度は5段階中、「1」は体作りから、「2」は2軍の控え、「3」は2軍の主力、「4」は1軍に定着できそう、「5」は1軍で主力の働きをする、このような目安で判断している。
※自己能力開発度とは、「その選手が持っているだろう能力が何％までいま発揮されているか」を示している。100に近い選手だとしても、鍛錬によっては150、200まで突き抜ける可能性もあるので、今後に期待だ。
＜監修・安倍昌彦＞
実力ナンバーワン右腕！
吉田 一将 Kazumasa Yoshida
JR東日本／24歳／◯
投手／右投左打／191cm92kg
即戦力度（5段階中）…5
自己能力開発度…………80％
■どんな選手？
両サイド低めに140キロ前半の速球とスライダー、フォークを集める「ミスター・コンスタント」。快腕ひしめく中でも社会人No.1投手だ。
■ここを買いたい
社会人2年間、常にエースとして納得を得られる投球を続けた安定感は出色。今の社会人球界のレベルは、これまでで最もプロに近い。そんな環境での地に足の着いた仕事ぶりはプロでもマウンドを任せられる。
■後釜はこいつだ
見当たらず
『野球太郎No.006』4ページ掲載
勝てる投手への脱皮！
東明 大貴 Daiki Tomei
富士重工業／24歳／◯
投手／右投右打／178cm76kg
即戦力度（5段階中）…5
自己能力開発度…………85％
■どんな選手？
全く無名の高校右腕が大学で劇的成長し、社会人2年間の実戦体験で攻略困難な快腕に。セットアップー、クローザーの一人として高レベルの即戦力と見る。
■ここを買いたい
ボールの質、制球力に投球テンポ。130キロ後半でも、打者がミットに入ってから空振りの体感速度。スライダー、フォークも変化点が近く、にくいほどのポイントにクイックを交えてきめてくる投球術も光る。
■後釜はこいつだ
吉田奈緒貴（JR九州／20歳）
『野球太郎No.006』5ページ掲載
この世代一の爆発力！
浦野 博司 Hiroshi Urano
セガサミー／24歳／◯
投手／右投右打／178cm70kg
即戦力度（5段階中）…4
自己能力開発度…………90％
■どんな選手？
闘魂あふれる投球で緩急をあやつる。大試合、ここ一番の場面で一気に噴出する闘争心は学生当時からの持ち味。勝負所では140キロ後半に達する速球にタテ・横のスライダー、フォークで真っ向勝負だ。
■ここを買いたい
速球の強弱にバリエーションがつけられ、高めの速球と低めの変化球で、ストライクゾーンの「高低」を攻める投球は的が絞れない。そして何よりそのファイティング・スピリット。
■後釜はこいつだ
福島由登（Honda／23歳）
『野球太郎No.006』6ページ掲載
「我慢」でさらに成長
秋吉 亮 Ryo Akiyoshi
パナソニック／24歳／◯
投手／右投右打／182cm75kg
即戦力度（5段階中）…4
自己能力開発度…………85％
■どんな選手？
サイドハンドから、140キロ前後でも強さを感じる速球にスライダー、チェンジアップで勝負を挑む。グラブサイドのこなし、けん制、クイック、宿題はすべて伸びしろだ。
■ここを買いたい
今夏の都市対抗の立ち上がり、1番はシュート回転の内角速球でねじ伏せ、2番はタイミングを外し、3番はヒザ元へ精緻な制球で三者三振に。投球のバリエーションが成長の跡。
■後釜はこいつだ
見当たらず
『野球太郎No.006』6ページ掲載
この一年で得た安心感！
石川 歩 Ayumu Ishikawa
東京ガス／25歳／◯
投手／右投右打／185cm69kg
即戦力度（5段階中）…4
自己能力開発度…………80％
■どんな選手？
社会人2年間の実戦で辛酸をなめ、大型本格派として素質開花の兆しを見せた3年目。都市対抗で2試合続けて終盤まで試合を作った安定感が、これまで見せなかった新たな持ち味に。
■ここを買いたい
球速帯140〜150キロの速球に100キロ台のカーブ、そして落ちるシュート。珍しい球種を持っているのが稀少価値。抜群の指先感覚で四球を出さないのも先発適性だ。
■後釜はこいつだ
高木伴（NTT東日本／23歳）
『野球太郎No.006』9ページ掲載
心身ともに変化と成長！
三上 朋也 Tomoya Mikami
JX-ENEOS／24歳／◯
投手／右投右打／190cm90kg
即戦力度（5段階中）…4
自己能力開発度…………90％
■どんな選手？
今季初めにサイドハンドに転向し、その夏に大きな成果を上げた。丹念に丁寧に投げる130キロ後半の速球と変化点の近いシンカーはオール・ローボール。新しい投手の世界を獲得しつつある。
■ここを買いたい
スタイルチェンジ半年にも満たない都市対抗決勝で持ち味を100%発揮した投球。社会人選手が、ただこの日のために努力を重ねてきたその日の快投は信じられる。
■後釜はこいつだ
見当たらず
『野球太郎No.006』9ページ掲載
ピンチで燃える心の強さ！
岡本 健 Ken Okamoto
新日鐵住金かずさマジック／21歳／◯
投手／右投右打／177cm80kg
即戦力度（5段階中）…4
自己能力開発度…………75％
■どんな選手？
甲子園で活躍して入社3年目の今季、リリーフの切り札として都市対抗でも奮投。140キロ前後の速球に、空振りのとれるタテのスライダー、速球と同じ腕の振りのチェンジアップで打者を翻弄する。負けじ魂を込めた投球に注目したい。
■ここを買いたい
テークバックで右ヒジが頭より上に。こういう投手は球速がこれからも増していく期待が大きい。ピンチでの登板ほど球威アップし、常に向かっていくハートの強さは投手の矜持。
■後釜はこいつだ
井口拓皓（日本通運／22歳）
『野球太郎No.006』10ページ掲載
成長曲線右肩上がり！
柿田 裕太 Yuta Kakita
日本生命／21歳／◯
投手／右投右打／181cm80kg
即戦力度（5段階中）…4
自己能力開発度…………70％
■どんな選手？
社会人球界で最も伸びしろを感じさせる成長株。今の腕の振りの運動量と球持ちの良さなら、現状140キロ前半の速球は1年で常時140キロ後半が見込める。スライダー、カーブ、フォークの質はもうひとつ勉強だが、実戦力と将来性を兼備する。
■ここを買いたい
若いのに自分の意思で配球を考えつつ投げられるのは、チームの教育と高レベルの環境で3年間鍛えられた成果か。
■後釜はこいつだ
杉上諒（日本新薬／23歳）
『野球太郎No.006』11ページ掲載
いい選手の殻を破った！
田中 広輔 Kosuke Tanaka
JR東日本／24歳／◯
遊撃手／右投左打／172cm78kg
即戦力度（5段階中）…4
自己能力開発度…………95％
■どんな選手？
遊撃手、二塁手両方で即戦力が見込めるアマチュアNo.1内野手に成長。常に社会人の大舞台で高い緊張感の保ちつつプレーに励んだ2年間は、将来のための何よりの財産に。
■ここを買いたい
学生時よりスローイングが強くなり、飛距離が出るようになった。それでいて攻守の精度はむしろ上昇し、弊害なくパワーアップ。「職人」の匂いの風貌、ムードもプロだ。
■後釜はこいつだ
江藤圭樹（セガサミー／23歳）
『野球太郎No.006』13ページ掲載
凄みのある球を生かせ！
吉原 正平 Syohei Yoshihara
日本生命／24歳／◯
投手／右投右打／173cm75kg
即戦力度（5段階中）…4
自己能力開発度…………90％
■どんな選手？
社会人1年目の昨夏、都市対抗2連続完封で若獅子賞。今夏も先発の4回2死まで5連続奪三振を含むパーフェクト投球。直後、ベテラン・佐々木勉（三菱重工横浜）に食らった3ランをいい薬にしてさらなる飛躍を。
■ここを買いたい
速球より腕を振って投げるチェンジアップはプロでも勝負球に。コンスタントに145キロ前後でも単調だった学生当時の投球が変化しつつある。
■後釜はこいつだ
猿渡眞之（大阪ガス／20歳）
『野球太郎No.006』14ページ掲載
