読売ジャイアンツの『こんなもんじゃない選手名鑑』
辻内 崇伸 Takanobu Tsujiuchi
大阪桐蔭→巨人
26歳・8年目(05年高D1位)
185センチ88キロ/左投左打/投手
2012年成績
1軍――出場なし
2軍――43試合 2勝2敗0S 防御率2.60
2013年に求める役割…起爆剤 MAX活躍イメージ……井川慶(オリックス)
■アマ時代/3年夏の甲子園で、当時の高校生左腕最速となる156キロを記録した怪物サウスポー。ブルペン投球を捕手の真後ろで目撃した際の恐怖感は横浜高時代の松坂大輔を凌いだ。
■プロ入り後/ヒジ、肩の度重なる故障と制球難。7年を終え、1軍登板ゼロという事態は到底想像できなかった。しかし、12年は2軍で43試合に登板。初めて故障なくフルシーズンを戦い抜けたことの意味合いは大きい。スタートラインはここからだ!
野間口 貴彦 Takahiko Nomaguchi
関西創価高→創価大中退→シダックス→巨人
30歳・9年目(04年自由枠)
183センチ90キロ/右投右打/投手
2012年成績
1軍――3試合 0勝0敗0S 防御率0.00
2軍――46試合 1勝3敗9S 防御率2.45
2013年に求める役割…いぶし銀 MAX活躍イメージ……豊田清(元西武ほか)
■アマ時代/パワーと器用さを兼ね備えた逸材投手。きれいな逆くの字を作った、滑らかなフォームが印象深い。
■プロ入り後/プロ8年で13勝、防御率4.57。アマ時代の野間口を知る人の多くは言う。「おかしい。絶対にこんなもんじゃない」と。開きの早いフォームが一向に改善されない点に歯がゆさを覚えたが、近年は腕の位置を下げるなど、大胆なモデルチェンジを敢行。お尻に火がついた野間口ほどワクワクするものはない。
立岡 宗一郎 Soichiro Tateoka
鎮西高→ソフトバンク→巨人
23歳・5年目(08年D2位)
181センチ78キロ/右投右打/内野手
2012年成績
1軍――出場なし
2軍――44試合 打率.250 1本塁打5打点5盗塁
2013年に求める役割…起爆剤 MAX活躍イメージ……英智(元中日)
■アマ時代/50メートル5秒9のタイム以上に、伸びやかで迫力満点のスピード感。高校時代に中堅手として飛球を追いかける立岡を見て「こんなにうまい高校生の外野手は見たことがない」と度肝を抜かれた。
■プロ入り後/中学時代にスプリンターとして鳴らしたポテンシャルを引き出すなら、やはり内野より外野ではないか。足と守備のスペシャリストとしての地位を築いたら、「秋山幸二(元西武ほか)2世」の真価を見せつける時だ。
大田 泰示 Taishi Ota
東海大相模高巨人
23歳・5年目(08年D1位)
188センチ94キロ/右投右打/外野手
2012年成績
1軍――21試合 打率.254 2本塁打 7打点3盗塁
2軍――83試合 打率.277 8本塁打41打点12盗塁
2013年に求める役割…レギュラー MAX活躍イメージ……秋山幸二(元西武ほか)
爆発の日は近い背番号55!
■アマ時代/高校3年間で65本塁打。2年夏の決勝で打ったアーチはショートライナーがそのままスタンドに突き刺さるような、衝撃的な当たりだった。あんなホームラン、誰もが打てるわけではない。
■プロ入り後/松井秀喜が背負った55番を受け継ぎ、右の大砲として期待されるも1軍定着にはいたらず。だが、昨季放った2本は大田らしい豪快なアーチでブレイクの予感あり。課題の「確実性」が加われば、レギュラー奪取は近い!
中井 大介 Daisuke Nakai
宇治山田商高→巨人
24歳・6年目(07年高D3位)
182センチ84キロ/右投右打/内野手
2012年成績
1軍――16試合 打率.269 0本塁打1打点1盗塁
2軍――92試合 打率.323 6本塁打48打点19盗塁
2013年に求める役割…レギュラー MAX活躍イメージ……松田宣浩(ソフトバンク)
■アマ時代/投げては最速146キロ、打っては高校通算28本塁打。投打両面でプロの注目浴びた東海地区屈指の逸材。
■プロ入り後/「そろそろ中井が内野のどこかの定位置を獲る」と周囲に宣言し始めてから2年。打撃技術は順調に向上しているが、1軍では結果欲しさに空回り、本来の打撃ができないのが歯がゆい。キャンプでは居残り練習の常連。あれほどに練習をこなせる体力はもはや才能。夜明けが訪れぬはずがない。
【レギュラークラスでもこんなもんじゃない!】
亀井 善行 Yoshiyuki Kamei
上宮太子高→中央大→巨人
31歳・9年目(04年D4位)
178センチ80キロ/右投左打/外野手
2012年成績
1軍――60試合 打率.236 2本塁打11打点0盗塁
2軍――7試合 打率.409 1本塁打6打点0盗塁
2013年に求める役割…いぶし銀 MAX活躍イメージ……稲葉篤紀(日本ハム)
■アマ時代/高校時代は本格派投手として甲子園出場。大学では野手に転向し、1年春から4番、主軸を張り続けた。
■プロ入り後/亀井の成績表を眺めていると、まるで突然変異のごとく突出している一年がある。09年の.290、25本塁打。亀井に対する期待値にピタリと当てはまる数字だと思った。しかし翌年以降は打撃フォームを見失い、再び深い沼の中へ。「一度できたんだから、またできるはず」。その思いはどうしても消えない。
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