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《200文字でわかる甲子園代表校》岡山から沖縄まで17校を一挙紹介!


【岡山代表】創志学園(初出場)
 岡山大会では154キロを計測した高田萌生。センバツで見せつけたスライダーのキレ、全体的な投球センスは超高校級だ。走塁の勘もよく、打撃も好調な難波侑平、攻守に信頼の厚い北川大貴らが野手陣の中心となる。キーポイントは高井翔だ。今夏は結果が出ず、悩んだ。それでも決勝戦では2安打、9回表に逆転の遊撃手強襲タイムリーを放った。甲子園では吹っ切れたプレーが見られるか。大エース・高田とともに全国制覇を目指す。

【広島代表】広島新庄(2年連続2回目)
 絶対的エース・堀瑞輝(写真)の、左スリークオーターからのストレートは常時140キロ前後を計測する上に、今夏は少しずつ最速を更新し、最終的には147キロ。迫田守昭監督もストレートはOBの田口麗斗(巨人)以上と語る。1番の杉村泰嘉が出塁し、足でかき回して、北谷奨吾、小河虎之介ら中軸が還す攻撃パターン。ソツのない走塁、進塁打、サインプレーの成功率…。試合巧者ぶりを甲子園でも発揮できれば、昨夏の2回戦敗退を上回るはずだ。



【鳥取代表】境(9年ぶり8回目)
 決勝以外はすべて逆転勝ちし、決勝では1イニング9点、合計で19点を奪った攻撃力が持ち味のチームだ。3番の勝部浩平が18打数10安打3本塁打10打点、2番の高塚孔大も打率5割と絶好調。俊足の松原大地、広角打法の塩田海斗、パワーヒッター・渡辺仁とそれぞれ特色のある選手が活躍するとおもしろい。心配なのは投手陣。打たせて取るタイプの隠家直人が、決勝戦のような無四球のピッチングで、攻撃によいリズムを作りたい。


【島根代表】出雲(初出場)
 接戦をモノにしてきた出雲を支えたのは、原暁と林将広のバッテリーだ。捕手の林が投手・原の長所を生かしながら、相手校のデータを分析したリードで抑える。打線では1番の橋本典之が打率.550、二塁打3本、三塁打3本を記録し、2番の森本晃叶も打率.450でチーム最多の6打点を叩きだした。この2年生コンビが攻撃を引っ張る。センバツでは21世紀枠の地区推薦まで進んだものの、出場ならず。自力で成し遂げた初出場で目指すは甲子園での白星だ。


【山口代表】高川学園(初出場)
 2試合で無安打無得点試合(ともにコールド勝ち)を記録したエースの山野太一は、高校入学から身長が10センチ伸び、体重が20キロ増え、ストレートは145キロを記録するまでに成長した。攻撃陣は、3番を打つ相田聖人と4番の石丸隆哉が中心。6試合で24盗塁を決めた機動力を生かした攻撃で、誰もがチャンスメーカーになり、ポイントゲッターにもなる。今夏で退任する藤村竜二監督と、多々良学園から校名が変わってから初の甲子園。新校名で甲子園初勝利を挙げたい。


【香川代表】尽誠学園(9年ぶり11回目)
 センバツ準Vの高松商を決勝で1点に抑えた左腕・渡辺悠がエースとして君臨する。130キロ後半のストレートを右打者の内角に攻め込む強気の投球が光る。しかし、制球力はついてきたものの、イニング数と同じくらい四球を与える試合もあった。四球数が調子のパラメータとなる。ただ先制されても、多くの試合を逆転で勝ってきた粘り強い打線が渡辺を助ける。好調な4番・松井永吉と5番・中原輝也の前にランナーをためたい。


【徳島代表】鳴門(5年連続11回目)
 5年連続出場の立役者は1年夏から甲子園のマウンドに登った河野竜生だ。ただ、これまで県外相手の試合で勝てていない。最後の甲子園で白星をつかみたい。河野の他に尾崎海晴など投手陣は豊富だ。河野と同じく1年夏から投げていた中山晶量も徳島大会はベンチ入り。剛球の復活なるか? つながりを欠いた打線は、県新記録5連覇の重圧から解放され、変わり身を見せたい。日野洸太郎と鎌田航平の1・2番コンビでいい流れを作れるか。


【愛媛代表】松山聖陵(初出場)
 念願の初出場となる松山聖陵は3人の選手が軸だ。その中心はエースのアドゥワ誠(写真)。ナイジェリア人の父とバレーボール・Vリーガーだった母から授かった高い運動能力から、その将来性は高校生ナンバーワンと評される。勝つ投球に徹した愛媛大会から解き放たれた甲子園での活躍を見たい。ただ、疲労がどれだけ抜けたかが心配だ。そのアドゥワとバッテリーを組み、4番を打つ稲葉智也と、俊足の安打製造機・大村弘稀が野手陣を引っ張る。



【高知代表】明徳義塾(7年連続18回目)
 アンダースローの金津知泰、高知大会絶好調の中野恭聖に林田壱成という投手陣を、スカウト注目の強肩捕手・古賀優大がサポートする。打線は、俊足の立花虎太郎、潜在能力が高い西浦颯大、勝負強い西村瞬らが並ぶものの、高知大会は残塁が多かった。昨年、夏の甲子園初戦連勝記録が16で止まったことに続き、今春も初戦敗退。3大会連続で白星を逃すわけにはいかない。そのためには打線のつながりが必須だ。

【福岡代表】九州国際大付(3年連続7回目)
 楠城徹監督は選手の競争心をあおることで、成長と精神的強さを引き出した。福岡大会3連覇を果たした選手たちの体の厚さは大学生と見間違えるほど。そんな力ある打線を牽引するのは1番を打つ中山竜秀。毎試合安打を記録し、2本塁打と長打力もある。上位打線を担う選手も軒並み好調で、9番打者の出塁率が上がれば、さらに得点力の向上が見込める。140キロ後半が出る藤本海斗が筆頭の投手陣に安定感が出てくれば、昨夏のベスト8超えも十分可能だ。


【佐賀代表】唐津商(5年ぶり5回目)
 昨夏の決勝で逆転負けを喫した唐津商。この夏は先制・中押し・ダメ押しと常に加点し続け、新チーム以降、県内無敗の佐賀商を粉砕。5年ぶりの甲子園出場を決めた。4試合で19犠打の手堅さ+勢いに乗ると止まらない打線が特徴。キャプテンで1番打者の井上樹希也が流れを引き寄せることができるか。守備面の注目は、佐賀大会4試合で犯した10失策をどこまで減らせるか。エースは、打たせて取るタイプの谷口優成なだけに隙を見せたくない。


【長崎代表】長崎商(29年ぶり7回目)
 チームの中心は165センチのエース・本田一政。「デカいヤツには負けたくない」と、ピンチでも常に攻め続ける。準々決勝の波佐見戦、準決勝の清峰戦ではともに12安打を浴びながらも1失点、2失点に抑えた“粘りのピッチング”と、全5試合に完投したタフさを甲子園でも発揮したい。打撃陣は少し物足りなさを感じるものの、少ないチャンスを生かす集中力がある。ワンチャンスを生かし、堅守で逃げ切る……。玄人好みのチームだ。


【熊本代表】秀岳館(15年ぶり2回目)
 センバツでも見せた圧巻の打撃力に31盗塁の機動力も加わり、攻撃パターンは厚みを増した。その機動力を武器にするのは原田拓実。自分の走塁・盗塁技術のアップだけでなく、走塁の課題をチームメイトに指摘していったことで、チーム全体に走る意識が高まった。センバツで活躍した堀江航平、有村大誠の2枚に加え、2年生の田浦文丸と川端健斗がさらなる成長を遂げた投手陣。「鬼に金棒」状態の秀岳館が目指すのは、もちろん全国制覇だ。


【大分代表】大分(2年ぶり2回目)
 決勝の延長10回に6点を奪って試合を決めたように、ビッグイニングを作れる打撃のチームだ。2回戦で満塁弾を打った3番・佐藤陸と、準決勝、決勝で2試合連続本塁打の4番・山下海星が打線の中心となる。守備面では、主将で強肩捕手の木田陸人がチームをまとめる。左サイドの軟投派・石本勝也がエースで、2番手には力強いストレートを投じる右腕・立花一樹が控える。タイプの違う2投手でしのいで、聖地での勝利をもぎとりたい。


【宮崎代表】日南学園(2年ぶり8回目)
 投打が噛み合い宮崎大会を制し、春夏連続出場を決めた日南学園。160センチのエース・森山弦暉は高い制球力に加え、ストレートの強さも出てきた。打線の軸は3番・二塁手の前田尚輝だが、6番・捕手の萩原哲、7番・遊撃手の石嶋友翔に当たりが出ると、得点力アップにつながる。守備でもセンターラインのキープレーヤーだ。2011年以降、甲子園で勝てておらず、さらにセンバツでは明石商にサヨナラ負け。まずは一勝を挙げたい。


【鹿児島代表】樟南(3年ぶり19回目)
 引き分け再試合となった決勝に勝利した樟南は、2人の左腕がチームを支える。浜屋将太(写真)は44回で64奪三振、畠中優大は27回で34奪三振と三振奪取力がある。特に浜屋のキレあるストレートとスライダー、チェンジアップの威力は絶大だ。この2枚の投手を中心に守り勝つ野球で勝ち上がってきた。打線は俊足の今田塊都と勝負強い吉内匠に注目。吉内は種子島中時代に全国優勝を果たしており、中高連続日本一を目指す。



【沖縄代表】嘉手納(初出場)
 決勝戦で11点を奪ったように、「10対0での勝利を目指す」打のチーム。3番・大石哲汰、4番・知花拓哉に加え、沖縄大会では8番だった大城堅斗は、春季大会まで4番を担っていたように層の厚さを誇る。エースの仲地玖礼(くおれ)は多彩な変化球があり、追い込んでからのフォークが必殺パターン。「公立から甲子園を目指そう」と進学を決めた現3年生が多く、目標を見事に達成した。2010年センバツに続いての出場で、今回こそ甲子園初勝利を挙げたい。


文=週刊野球太郎編集部

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