【香川・投手編】ドラフト関連度 B
山椒は小粒でもぴりりと辛い
県内No.1投手争いは、高松北の2年生左腕・塹江敦哉が最速143キロの数字をレクザムスタジアムに灯したことにより、新展開を迎えた。
ただし全体的に今年の香川はストレートとスライダーを丁寧に低めへ投げ分ける「山椒は小粒でもぴりりと辛い」エースたちが群雄割拠している。
吉野真史(志度)、曽我圭二(高松南)はともに身長171センチ、最速136キロの好右腕。そして琴平42年ぶりの春県大会決勝進出の立役者となった2年生・篠原涼矢のストレートは120キロ台。いずれも変化球の精度を追求する軟投派の道を歩んでいる。
左腕勢は右腕以上に軟投系が多い。昨秋県大会優勝の赤川大和(英明)や秋季四国大会で県勢唯一の勝利を挙げる原動力となった宮崎耕大(丸亀)。さらに聖光学院(福島)を招待した5月の強化試合で2失点完投と好投した川井良太(丸亀城西)も、投球術に生きる道を見出している。
ただ、「山椒タイプ」以外にも面白い投手は息づいている。現在最速139キロでワンランク上の投手を目指そうとしているのは、右腕では五代智之(多度津)。左腕では土肥星也(尽誠学園)。また、土肥とともに県大会でダブルエースを形成した武田浩輝も、182センチの長身をあえて折り曲げ、彼にしかできないサイドスタイルを模索している。
目指せWBCスペイン代表!
最速138キロ右腕の西山聖哉(藤井学園藤井)は、サッカー・スペイン代表のエースフォワード・ビジャを生み出したスペイン北部ヒホン地方出身の母から生を受けた異色右腕。しかも投手経験は高校から。「手も大きく肩甲骨が柔らかいので、意図的にツーシームが使える」と小林大悟監督も驚き顔を見せる。
今年3月の第3回WBCでは本戦に初出場しているスペイン代表。将来的にスペイン代表入りを目指してほしい逸材である。
【注目選手】五代智之(多度津)