ペナントレース開幕!東北楽天ゴールデンイーグルス戦力分析〜野球太郎推奨のスタメンはこれだ!
若手左腕の伸びが期待される投手陣。攻撃は走塁が焦点に
チームバランス
前年の日本一からリーグ最下位へ急降下した昨季。大黒柱の田中将大(現ヤンキース)が抜けた上に、投打の新外国人が機能しなかった。そこで途中来日した助っ人たちも目覚ましい活躍はできず、1軍登録された全9選手のうち残留したのは投手のクルーズのみ。必然的にオフには新たな補強に動き、メジャー通算61本塁打のサンチェス、中距離砲のウィーラーを獲得。抑え候補として、広島で実績あるミコライオも加入した。
助っ人頼みの部分が目立つ一方、投手陣は若手の伸びが見込める。先発として目処が立った辛島航を筆頭に、昨季1年目で4勝を挙げた松井裕樹、2年目で初勝利をマークした森雄大と貴重な左腕が並ぶ。いずれも高校出で松井裕と森はドラフト1位だが、昨年ドラフトでも1位で注目の高校生右腕、安樂智大の獲得に成功。新人補強戦略が功を奏している形だ。
野手陣では西田哲朗が台頭。遊撃手だけに大きな収穫と言える。大久保博元新監督は2軍監督からの昇格だけに、若手の育て方、さらには生かし方にも注目したい。
投手力と守備力
先発陣はエースの則本昂大を軸に辛島、塩見貴洋、松井裕と左腕が並ぶ。以降は美馬学、森が候補だが、計算できる投手は少ない。昨年の則本はリーグ唯一の200イニング超えで、今年も頼りすぎるようだと苦しい。辛島、松井裕、森の若手左腕トリオの成長が期待される。救援陣も抑えのミコライオが実力を出せば安定するが、中継ぎに厚みはない(実際は、ミコライオの故障の影響で、松井裕樹が抑えを務める模様)。
守備面は正捕手・嶋基宏の復調がカギ。昨季はリード面でも精彩を欠き、盗塁阻止率も平均以下の.245だった。内外野は失策数こそ少ないが、内野は全般に守備範囲が狭い。打たせて取る投手には不利な守備力といえる。
攻撃力
昨季はチーム得点がリーグ最少、本塁打も最少の78本という、“貧打戦”だった。そのなかでチーム唯一の2ケタ、24 本塁打を放ったジョーンズが抜けた。果たしてサンチェス、ウィーラーの二人でどこまで破壊力を高められるか、ひとつの焦点になる(その後、オープン戦の時期に元オリックスのペーニャを獲得した)。
もっとも、銀次をはじめ打率を残せる打者はそろっていて、出塁能力の高い選手も多い。ならば機動力を生かして得点力を上げたいところだが、昨季のチーム盗塁はリーグ最少タイの64個で、犠打もリーグ5位。なかでも足のある岡島豪郎、聖澤諒の盗塁成功率が低く、チャンスを作りきれていなかった。新監督がどういう野球をするにしても、走塁技術を高めておくことは大事だろう。
◎野球太郎推奨打線はこれだ!