阪神・狩野恵輔が“ツキのない野球人生”から“代打の神様”へ昇りつめる日
「代打はそんなに難しくない!」
7月31日の中日戦、代打で逆転のタイムリーを放ち、試合後お立ち台に昇った狩野恵輔は代打についてこう表現した。
このコメントを聞いて、昨年引退した3代目“代打の神様”関本賢太郎のこの言葉を思い出した。
「そもそも代打に出ていって、打てるはずがない!」
関本の理屈はこうだ。
ゲーム終盤に登板する抑え投手は、チームでは粒ぞろいの好投手が控えている。その投手が短いイニングを全力で投げてくる球など打てっこないというわけだ。
関本とはまったく正反対の狩野の代打への認識。
狩野がさりげなく発した言葉の真意を確かめる意味でも、狩野恵輔という男のこれまでの野球人生を振り返ってみた。