開幕直前!阪神タイガース戦力分析〜今季の行方や推奨打線はこれだ!
日本一に接近した戦力は健在だが、投打の世代交代必要
チームバランス
レギュラーシーズン2位の昨季はCSを突破して日本シリーズ進出。あっけない結末を迎えはしたが、そこまで勝ち上がれるだけの戦力が投打ともにあった。
戦力の象徴は最多勝のメッセンジャー、セーブ王の呉昇桓、首位打者のマートン、打点王のゴメス。かつてない外国人補強の成功が何より大きく、先発陣、救援陣、打線、それぞれの軸を担う4人は健在ゆえ、昨オフの補強が不調に終わった悪影響も感じられない。
もちろんチームバランスとしては“助っ人頼み”過ぎの悪影響があり、救援投手陣を中心に高齢化も懸念される。エース級の能見篤史も36歳、残留はしたが遊撃の鳥谷敬も34歳になる。投打とも世代交代が課題となっている。
そのなかで先発投手の藤浪晋太郎、二塁手の上本博紀、捕手の梅野隆太郎と、要のポジションで生え抜きの若い力も台頭。新人では外野手でセンター候補の江越大賀が即戦力級だ。今後もドラフト戦略をしっかり立て、過剰な“助っ人頼み”からも脱却できるよう、チームの軸を作っていきたい。
投手力と守備力
メッセンジャーが軸の先発陣は能見、藤浪、岩田稔と、4人までは計算できる。五番手以降は榎田大樹、岩崎優が候補となり、左投手の充実度は12球団屈指だ。
救援陣は抑えの呉昇桓が盤石。中継ぎは昨年ホールド王の福原忍を筆頭に安藤優也、加藤康介と高齢のベテランが多い。金田和之をはじめ若手の台頭が望まれる。
捕手はベテランの鶴岡一成、2年目の梅野が中心で、小宮山慎二、清水誉が三番手候補。
内野の要の二遊間は上本―鳥谷だが、上本は昨季リーグワーストの17失策。三塁も西岡剛が守るときは安定感がない。外野は左翼のマートンが穴。
攻撃力
昨年のチーム打撃成績には飛び抜けた数字がない。それでも打率、得点はリーグ3位と、全体的には平均レベルと言えるだろう。
今季もその攻撃力に変わりなく、打点王の4番・ゴメス、首位打者の5番・マートンも健在。3割打者の3番・鳥谷は出塁率4割を超え、この3人で成す中軸の質は12球団でもトップレベルだ。
1、2番は上本、大和のコンビで機動力を十分に使える。ただ、大和は昨季リーグ1位の50犠打を記録し、11盗塁も失敗が7。上本にしても20盗塁で失敗が10と、成功率向上が求められる。
下位は6番に福留孝介、7番に西岡、8番に長打力のある梅野となるが、38歳の福留に代わる若い力の台頭も期待される。
◎野球太郎推奨打線はこれだ!