【熊本・投手編】ドラフト関連度B
自らを極める逸材レフティー
すでに技術は申し分ない。言わずと知れた逸材レフティー・大竹耕太郎(済々黌)は、自らの投球スタイルやメカニズムを理解し、微調整を繰り返しながら極めていく。昨秋から試し始めた新球チェンジアップの織り交ぜ方、夏への課題である体力アップを図りながらも春の九州大会では18回を投げ、219球で無失点と省エネ対策も万全だ。驚くような変化がなくても、気がつけば目立っている。それが大竹の凄みでもある。
昨秋、その大竹に投げ勝っているのが山下滉太(熊本工)だ。体の力がうまく抜けたフォームで、打者をコンビネーションで料理していく。春先に少しバランスを崩したが、連日の走り込みで夏に向けての準備は整いつつある。
今春、九州学院相手に7回参考ながらノーヒットに抑えた2年生の岩見真治(鎮西)、沖縄出身でマウンド経験が豊富な大城悠也(城北)、中学時代に大竹と同僚だった平島啓大(ルーテル学院)など逸材レフィーが増殖中だ。
右腕も負けていない。本田建都(文徳)は、九州大会での完全試合達成という話題が先行しているが、昨夏の九州学院戦で見せた低めを突く粘り強さが持ち味で、自らの投球スタイルを崩さないところも素晴らしい。
2年生では、大物の匂いが漂う二人の逸材が確変しつつある。192センチの諸富将士(城北)が角度ある球筋を投げ込めば、昨夏1年生ながら140キロ台を連発し、衝撃デビューを飾った善武士(多良木)は視野の広い投球術を覚え始めている。
無名ながら、春先の練習試合で浦和学院(埼玉)をヒヤリとさせた時枝弘貴(千原台)、投打にパワーが溢れる谷川郁弥(天草工)、創部以来マウンドに立ち続ける進学校の速球派・中山倖季(真和)などが名を連ねる。
【注目選手】大竹耕太郎(済々黌)