公式戦が終わっても、“プロ”のパフォーマンスを続ける侍ジャパンを見逃すな!
『今週の野球みどころランキング』は、11月第3週に注目度の高まっている野球関連の話題について紹介していきます。
今後の簡単な野球界のスケジュールは最後にまとめていますので、重要事項はチェックしてください!
金子千尋が史上初の国内FA行使&ポスティング!?
―――プロ野球
今オフ最大の目玉とも言える金子千尋(オリックス)が11日、国内FA権の行使を申請。これで国内12球団との交渉が可能となったが、金子はポスティング制度によるメジャー挑戦も視野に入れており、今後の動向が注目される。
また、FA宣言した大引啓次(日本ハム)は「(残留の可能性は)限りなく低いと思っていただいて構わない」と語るように移籍が濃厚。ヤクルトが有力視されているが、楽天や古巣・オリックスも獲得競争に参戦している。
その他、FA権を行使する選手たちは……小谷野栄二(日本ハム)には西武とオリックスが、相川亮二(ヤクルト)には巨人が、成瀬善久(ロッテ)にはヤクルトなどが興味を示し交渉を続けている。
決勝は仙台育英vs浦和学院の対戦に
―――高校野球
明治神宮大会・高校の部が14日に開幕。来春のセンバツ出場を確実にしている各地区の優勝校が一堂に揃い、来春を占う前哨戦で火花を散らしている。
そんな中、18日の決勝戦に駒を進めたのが、東北大会優勝の仙台育英(宮城)と関東大会優勝の浦和学院(埼玉)。仙台育英が勝てば2年ぶり2度目、浦和学院が勝てば初優勝となる。
ちなみに、仙台育英のエース右腕・佐藤世那と浦和学院のエース左腕・江口奨理(ともに2年)は、15Uアジア選手権の日本代表のチームメイト。ライバル同士の日本一を賭けた争いが早くも見られることとなった。
オホーツクからの風! 東農大北海道が旋風起こす
―――大学野球
明治神宮大会・大学の部も高校の部と同じく14日に開幕。肌寒い気候とは正反対の熱戦が繰り広げられている。17日に4強が出揃い、18日に準決勝(明治大vs創価大、東農大北海道vs駒澤大)、19日に決勝が行われる予定だ。
この4強の中でも目を引くのが北海道学生リーグを制した東農大北海道。
以前は『東京農業大生物産業学部』の名称で活動し、全国大会に複数回出場、プロ野球選手も元ヤクルトの福川将和ら複数名を輩出。2012年から現名称(東京農業大学北海道オホーツク硬式野球部)で活動している。
そして今秋、明治神宮大会で北海道学生リーグ史上初めて勝利となった京都産業大戦に続き、準々決勝では関東大会王者の上武大を3−2で撃破。
ヤクルトがドラフト2位で指名をした右腕の風張蓮こそ、ピリッとしない投球内容なものの、同期の風張と切磋琢磨してきた玉井大翔(4年・旭川実高)や3年生右腕・井口和朋(武相高)を中心として、守り勝つ野球で旋風を巻き起こしている。
また今大会には先月のドラフト会議で指名受けた選手が7名(下記)出場。彼らの「大学最後の勇姿」にも注目だ。
【投手】
山?福也(明治大)オリックス1位←準決勝進出!
風張蓮(東農大北海道)ヤクルト2位←準決勝進出!
浜田智博(九州産業大)中日2位 ←1回戦敗退
【捕手】
寺嶋寛大(創価大)ロッテ4位←準決勝進出!
【内野手】
外崎修汰(富士大)西武3位←1回戦敗退
【外野手】
野間峻祥(中部学院大)広島1位←準々決勝敗退
江越大賀(駒澤大)阪神3位←←準決勝進出!
▲応援団の農大名物・「大根踊り」でもスタンドを湧かせている東農大北海道[写真:高木遊]
トヨタ自動車が4度目の日本一に
―――社会人野球
『第40回社会人野球日本選手権』は11日に決勝戦を迎え、4度目の優勝を目指すトヨタ自動車と、元ロッテの初芝清監督が率いて、初優勝を目指すセガサミーが激突した。
試合はトヨタ自動車が、法政大出身の新人捕手・木下拓哉のタイムリーで先制すると、投げては31歳のベテラン右腕・佐竹功年が4安打完封で、トヨタ自動車がセガサミーを5-0で下し、見事3大会ぶり4度目の優勝を果たした。西濃運輸の補強選手として今夏の都市対抗で日本一に貢献している佐竹は、今大会も合計30回2/3を無失点に抑えるなど優勝に大きく貢献した。
また、JR北海道は14日、来年度の新入部員を発表。今夏の甲子園で50キロ台の超スローカーブが話題となった西嶋亮太(東海大四高)や、惜しくもドラフト指名漏れとなった速球派右腕・吉岡慎平(苫小牧駒澤大)ら6選手が新戦力として加わることとなった。
21Uは惜しくも準優勝、日米野球は勝ち越し決定!
―――侍ジャパン
侍ジャパンvs MLBオールスターチームの対戦となる『2014 SUZUKI 日米野球』が12日から開幕。侍ジャパンは開幕戦から好調でいきなり3連勝。特に第3戦では、先発・則本昂大(楽天)から、西勇輝(オリックス)、牧田和久(西武)、西野勇士(ロッテ)と4投手の継投で、見事にMLBオールスターチームの打線をノーヒットに抑え込み、4−0で快勝。日米野球では1990年以来24年ぶりの勝ち越しを決めた。
第4戦では、MLBオールスターも意地を見せ、6−1で勝利。この試合で先発したクリス・カプアーノ(ヤンキース)は来季の日本球界でのプレー希望を明言。複数球団が獲得に向けて動きそうだ。
▲クリス・カプアーノ(ヤンキース)
残すは、親善試合となる沖縄での試合(20日)含め2試合。18日の第5戦(札幌ドーム)には、大谷翔平(日本ハム)の先発予定となっている。
『第1回IBAF 21Uワールドカップ』に出場している21U侍ジャパンは、見事に決勝進出を決め、16日に地元・台湾との決勝戦に臨んだ。
だが、先発の森雄大(楽天)が乱調。押し出しで先制点を献上すると、代わった横山雄哉(新日鐵住金鹿島→阪神ドラフト1位)も自らの失策でさらに2点を献上。4回には連続長打で失点するなど精彩を欠いた。また打線も、西武への入団が決まっている郭俊麟(かく・しゅんりん)や林羿豪(元巨人)らの前に無得点。0−9の大差で敗れ、初代王者の座には台湾が輝いた。
■プロフィール
文=高木遊(たかぎ・ゆう)/1988年、東京都出身。幼い頃よりスポーツ観戦に勤しみ、東洋大学社会学部卒業後、スポーツライターとして活動を開始。昨年は東都大学野球春・秋1部全試合を取材。大学野球を中心に、アイスホッケー、ラグビー、ボクシングなども取材領域とする。高木遊の『熱闘通信(http://www.plus-blog.sportsnavi.com/buaka/)』随時更新中。twitterアカウントは@ you_the_ballad (https://twitter.com/you_the_ballad)
プロ野球関係の主な予定
・プロ野球12球団合同トライアウト
11月20日(木)[第2回]ジャイアンツ球場
・2014 SUZUKI 日米野球
11月18日(火)[第5戦]札幌ドーム
11月20日(木)[親善試合]沖縄セルラースタジアム那覇
・ファン感謝デー(ファンフェスタ)
11月22日…日本ハム、ロッテ、阪神、DeNA
23日…西武、楽天、巨人、広島、ヤクルト
24日…ソフトバンク、オリックス
29日…中日
・NPB AWARDS 2014
11月26日(水)
NPB東日本大震災復興支援事業「ベースボールフェスタ in 福島」〜プロ野球選手と遊ぼう〜
12月6日(土)福島市国体記念体育館
第2回NPBアンパイア・スクール
12月17日(水)〜23日(火)ロッテ浦和球場
NPB 12球団ジュニアトーナメント ENEOS CUP 2014
12月28日(日)〜30日(火)福岡 ヤフオク!ドーム