《名監督列伝》高嶋仁(智辯和歌山)の圧倒力が復活気配。佐々木順一朗(仙台育英)が東北の悲願達成?
高校野球の主役はもちろん球児。
だが、彼らをまとめ上げる監督のことを知ると高校野球はもっと面白くなる。
高校野球監督とは甲子園に人生を捧げ、数奇な運命を生きる男たち。己のチームを作り上げ、地元のライバル校としのぎを削り、聖地を目指して戦い続ける。
週刊野球太郎の7月連載では「高校野球 ザ・名監督列伝」と題して、4週に渡り16人の監督を紹介。いずれも今夏の甲子園でもひと暴れしてくれそうな名将ばかりなので、地方大会から戦いぶりをチェックしてほしい。
第1回となる今回は智辯和歌山の高嶋仁監督と、仙台育英の佐々木順一朗監督が登場だ。
(以下、文中、敬称略)
■高嶋仁(智辯和歌山)
1946年に長崎で生まれた高嶋仁。高校は長崎・海星に進み、2年夏(1963年)に左翼手で、3年夏(1964年)に中堅手として甲子園に出場した。
しかし、2年夏は1対7で大宮(埼玉)に、3年夏は早鞆(山口)に2対10で完敗。勝利こそつかめなかったものの、開会式で甲子園の土を踏んだ際、「指導者になって帰ってくる」と決心していたという。
その思いを実現させ、監督として智辯学園で3回、智辯和歌山で32回、甲子園に出場。センバツには13回出場して26勝12敗、優勝1回。夏の甲子園は22回出場して37勝20敗、優勝2回。高校野球史に名を残す名監督となった。