ハマスタ新名物「ヤ・ス・ア・キ!」DeNAの新守護神・山?康晃が活躍中! 心配なのは登板過多…
開幕からクローザーの大役を担い、9試合連続セーブという新人記録を樹立するなど、今季のDeNA躍進に大きく貢献している山?康晃。
6月7日現在、19セーブは12球団トップ。6月2日の対ソフトバンク戦では、9回表に1点差で登板し、柳田悠岐、内川聖一、李大浩という日本最強のクリーンアップをピシャリ。柳田は真ん中低めのストレートで、内川は高めの変化球でいずれも見逃し三振、李大浩はボテボテの三塁ゴロと、付け入る隙をまったく与えない完璧なピッチングだった。
山?の持ち味は、150キロ超のストレートに加えて、カーブ、スライダー、ツーシーム、ナックルと変化球も多彩なこと。特にツーシームは、ボールの縫い目に沿わせる人差し指と中指の間をやや開き気味にして挟むように握ることで、ホームベース付近でフォークボールかのように急角度に沈む。これを武器に、三振の山を築いているのだ。
さらに、いまやハマスタの名物となりつつあるのが「康晃ジャンプ」だ。9回、勝ちパターンで山?が登場すると、テーマ曲である、Zombie Nationの「Kernkraft400」が球場に響き渡る。ノリノリのダンスミュージックに合わせて、スタンドのファンはジャンプしながら「ヤ・ス・ア・キ!」の大合唱。音楽のテイストとも相まって、異様なまでの一体感がスタジアムを支配するのである。
山?自身も、試合後にツイッターで「今日も康晃ジャンプ有難う御座いました! もっーと盛り上げて相手を圧倒して下さい。」とメッセージを発しているように、この雰囲気を気に入っている様子。
そんな山?だが、やはり気になるのは登板数だ。もし、このままのペースで投げ続けたとすると、レギュラーシーズン終了時には約74試合に達し、新人最多登板記録を更新することになる(現在の最多記録は益田直也[ロッテ]の72試合)。昨年、ルーキーながらクローザーとして65試合に登板した三上朋也が、今シーズンは右ヒジの炎症などもあって1軍に上がっていないことを考えると、記録更新自体は喜ばしいことであっても、どうしても登板過多の不安はつきまとう。
当然、首脳陣はそのあたりも考慮しているだろうが、2年続けて優秀なクローザーを失うことのないよう、十分配慮してほしいところだ。
かつて、「ハマの大魔神」として君臨していた190センチの佐々木主浩よりもひと回り小柄な177センチということで、自ら「小さな大魔神」というニックネームを提唱。タオルやTシャツといったグッズ展開も果たし、ファンにも定着しつつある。デビュー数カ月でファンの心も掴んだルーキーのさらなる活躍に期待したい。