申し訳ない!!バッセンみんなの迷惑の巻/第59打席
今回で第59弾!
漫画家・平沢健司さんは、現在『月刊チャンピオン』で連載中。野球部出身で、今でもバッティングセンター(通称“バッセン”)に通っている実践派。平沢さんの観察眼が光る奇妙なバッセンの世界をどうぞ!
前方に散らばる硬貨。それを必死で拾い集める私。みんなが私一人の為に、打つのを中断してくれている。1秒でも早く集めねば!
「よ〜しこれで全部だな」
全ての硬貨を拾い集めた私は、すぐさま自分のバッターボックスへ。
するとボックスの外で、一部始終を見ていたおじいさんが私に
「あっちの奥にまだ落ちてるよ」
「えっ? あ、ハイ」
く〜、余計なことを……いやでも待てよ? 1円や10円ならともかく、もし100円か500円だったら……しょうがない、取りに行くか。
またもみなさまに打つのを中断していただき、私はその硬貨のもとへと、全力で向かった。
するとそこには、大きな銀色のコインが転がっていた。
隣接するゲーセンのコインが……
あのジジイ、余計なことを!!
画・文=(ひらさわ・けんじ)/ギャグ漫画家。「バッティングが好き」という理由だけで、小・中・高と野球を続けてきた。バッセンのお世話になった回数は数知れず。好きな打法は、天秤打法。好きな返しは、センター返し。『月刊チャンピオン』にて「アンダーライフ」連載中!