いよいよ舞台はポストシーズンへ! 進化を続ける大谷翔平の活躍は?
セ・パともにレギュラーシーズンが終了。各部門の個人タイトルが確定し、日本ハムの大谷翔平が、パ・リーグの最優秀防御率、最多勝、最高勝率の3部門を制した。
3年目にして初のタイトル獲得が意外に思えるほど存在感を増している大谷。デビューからのおもな数字は以下の通り(上から2013年、14年、15年)。
●登板数
13試合
24試合
22試合
●勝敗
3勝4敗
11勝4敗
15勝5敗
●防御率
4.23
2.61
2.24
●奪三振
46個
179個
196個
投手・大谷は、年を追うごとに明らかに進歩しているのが見て取れる。今季の日本ハムは79勝62敗2分で、17の貯金を作っており、そのうちの10が大谷が挙げたもの。名実ともに、日本ハム投手陣の大看板に成長したと言っていいだろう。
一方、大谷のもうひとつの特徴と言えば、もはや話題になることも少なくなってきた「二刀流」。では、デビューから今季までの打撃成績を見てみよう。
●打席数
204打席
234打席
118打席
●打率
.238(189打数45安打)
.274(212打数58安打)
.202(109打数22安打)
●本塁打数
3本
10本
5本
●打点
20打点
31打点
17打点
今シーズントータルの打撃成績は、1年目並みか、それ以下となった。6月の交流戦あたりまでは、登板日前後は避けつつ、指名打者として3番や5番でスタメン起用もされていたが、打率は2割前後と低迷。序盤から打率3割をキープしていた近藤健介が、指名打者に定着したこともあって、7月以降は、代打起用がほとんど。
ただこれが、ことのほか好成績。スタメン出場時の打率.181に対して、代打では打率.304。とくに8月と9月は、代打のみで12打数5安打と、1打席限りの勝負に集中する術を身に付けた感はある。
この先、CSから日本シリーズにかけて、まずはマウンドでの結果が求められる大谷。そして当然、大事な場面での代打起用もあるだろう。
短期決戦では、レギュラーシーズン以上に用兵の重要性が増す。ここ一番での栗山監督の「代打、大谷!」コールは、相手チームにとってかなりの脅威となりそうだ。
文=藤山剣(ふじやま・けん)