パ・リーグといえば、秋山翔吾(西武)と柳田悠岐(ソフトバンク)のハイレベルな首位打者争いが繰り広げられてきた。柳田の数字が少し落ちてきたが、ここから巻き返せるか、どうか。そこのところも含めて、まずは改めて、主要タイトルランキングの上位選手と数字を確認してみよう。(7月31日の試合前時点)
【首位打者】
秋山翔吾(西武) .375
柳田悠岐(ソフトバンク).360
【本塁打王】
中村剛也(西武) 29本
中田 翔(日本ハム)24本
【打点王】
中村剛也(西武) 92打点
中田 翔(日本ハム)68打点
【最優秀防御率】
大谷翔平 (日本ハム) 1.79
ディクソン(オリックス)2.28
【最多勝】
大谷翔平 (日本ハム) 11勝
スタンリッジ(ソフトバンク)9勝
イ・デウン (ロッテ) 9勝
ちなみに、打率3位の近藤健介(日本ハム)の.339はセ・リーグだと1位になれる。本塁打、打点で、中村は群を抜いた成績で、順調に行けば、タイトル獲得は間違いないだろう。
さて、ここからがマニア向けのスタッツ外のランキングだ!
【二塁打王】
中村剛也(西武)27本
秋山将吾(西武)25本
表彰されるタイトル争いにも関わる2人が現在のところトップ争い。3位には清田育宏(ロッテ)と森友哉(西武)が24本で並び、陰のスタッツ王座に挑む。記録マニアとしては清田、森の上昇に期待したいところだ。
【三塁打王】
西川遥輝(日本ハム)8本
秋山将吾(西武) 5本
角中勝也(ロッテ) 5本
根本俊一(ロッテ) 5本
日本ハムの韋駄天・西川が俊足と本拠地の利を生かして堂々のトップ。西川は昨年も13三塁打でリーグ最多。今年も三塁打王は当確だろう。ちなみに、ほぼ毎年、三塁打王は本塁打より三塁打が多い「俊足タイプ」の選手が輝いている。
本塁打より出現率が低いにも関わらず、1点以上入る本塁打よりプライオリティが低い三塁打。理不尽な魅力が詰まったスタッツだ。
【三振王】
中村剛也(西武)119三振
メヒア (西武)105三振
昨季、34本塁打でダブル本塁打王に輝いた西武の巨砲2人が現在トップ。昨年は西川遥輝(日本ハム)も139三振で3位だったが、今年は79三振と確実さを増して見事ランク外(7位)。「マン振り」で有名な柳田悠岐(ソフトバンク)も64三振(10位)とさらなる進化をうかがわせる(昨年は131三振で4位)。
今年の3位、4位は森友哉(西武/98三振)、浅村栄斗(西武/81三振)と続き、西武勢が独占中。豪快なバッティングも魅力的だが、もしかするとそのあたりも現在の順位に繋がっているのかも……。昨年記録した年間最多三振のチーム記録「1234」には、現在のペースだと届かないが、1200三振は超えてきそうだ。
【四球王】
柳田悠岐(ソフトバンク)47四球
中田 翔(日本ハム) 47四球
ペーニャ(楽天) 45四球
勝負を避けたくなる強打者がランクイン。柳田と首位打者を争う秋山翔吾(西武)は早打ちタイプのため33四球で14位。出塁率で見れば、柳田.453、秋山.431で2分以上の差が開いている。また、ペーニャは他の四球数上位の選手と比較して、80〜100打席少ないことも記しておきたい。
【死球王】
浅村栄斗(西武) 11死球
柳田悠岐(ソフトバンク)10死球
浅村、柳田と踏み込みが深いバッターがワンツー。昨年は17死球でT−岡田(オリックス)がトップだったが、今年は6死球と微減。昨年、14死球で3位の糸井嘉男(オリックス)も現在13位の5死球。
チームの調子とも大きく関わるのがこのスタッツだ。中島裕之(オリックス)は9死球で3位タイだが、これは中島の弱点によるところが大きいだろう。
【犠打王】
今宮健太(ソフトバンク)23犠打
鈴木大地(ロッテ) 20犠打
昨年62犠打で断トツのトップに輝いた今宮が今年も首位。3連覇に向かって視界良好だが、3年連続62犠打まで増やすことは難しそうだ。2位はロッテの鈴木。昨年は22犠打で終わったが、ここに来て“バントの神様”からのささやきがあったか!?
【得点圏首位打者】
中村 晃(ソフトバンク).415
柳田悠岐(ソフトバンク).410
首位を快走するソフトバンクの主力2人が熾烈な争いを繰り広げる。1番、2番、6番と役割が変わりながらも、ここぞの場面で役割を果たす中村はさすが。
柳田は西武・秋山の出来次第では、表彰タイトル無冠で終わる可能性もあるが、この数字は立派すぎる。プロ野球界を担う男の証明と言っても過言ではないだろう。