守備位置がコロコロと変わる選手にはあまり大成するイメージはない。コンバートと聞くと、どうしてもマイナスイメージにとらえてしまいがちで、「ダメだったから次。次」と繰り返していく度に、これまでに積み重ねたものが崩壊していくような思いがある。
しかし、遊撃から外野、外野から二塁と守備位置が変わる度にチーム内での必要度が増した“ある稀有な選手”によって、その考えが固定観念に縛られすぎだったと思い知らされた。
その選手は外崎修汰。今や“辻西武”になくてはならないキーマンとなった男の流浪の野球人生を振り返る。