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「藤」のついた選手は阪神に入れば大成する!?【第2回】

 「野球芸人」4人目に登場するのは松村邦洋さん。
 熱狂的なタイガースファンとして有名な松村さんに、野球に目覚めた原点とタイガース愛を存分に語ってもらいました。全5回の短期連載、第2回がスタートします。

なぜかみな野手転向する阪神の捕手

 こんにちは、松村邦洋です。
 今週10月24日には、プロ野球のドラフト会議が行われますね。ファンとしては、阪神が大阪桐蔭の森友哉選手を獲得して、藤浪晋太郎選手とバッテリーを組んでくれたら面白いんですけどね。

 最近の阪神は、大阪・関西に縁のある選手を獲得しよう、という傾向がありますので指名の可能性もある気がしますが、でも今は、清水(誉)選手が調子がいいので、難しいところですね。

 昔から阪神の場合は捕手のドラフト指名や補強が多いんですけど、塩谷(和彦)・浅井(良)・関川(浩一)・北川(博敏)・狩野(恵輔)選手と、なぜかみんな野手になりますよね。おかげで、非常時に捕手が出来る選手がいっぱいますよ(笑)。


「藤」がついた人間は失敗しない

 藤浪選手は、今年CSを経験したことで、来季以降もっとよくなるかもしれませよね。阪神タイガースという球団は、藤村富美男さんから数えて、藤本勝巳さん、藤田平さん、そして藤川球児選手と、「藤」がついた人間で失敗した例がないですから。中日にいた藤王(康晴)さんも、阪神だったら良かったんじゃないかなあと思うくらい、球団創設以来「藤」のついた選手は絶えたことがないんじゃないかなぁ。川藤さんも「藤」の字はついているんですけど、あれも「かわふじ」と読むんだったら、もっと凄い選手になっていたかも……って怒られますよ!

 川藤さんと言えば、アナウンサーが「川藤さん、この場面は?」と尋ねても「ゴチャゴチャ言わんと、黙って見ましょうよ!」って解説しちゃうエピソードが有名です。もう、ラジオだったら放送事故ですよ。「マートンの左足がね、……」と、マートンのこといろいろ言うんですけど、マートンの1年分のヒットを19年かけて打った人(※生涯安打数211本)ですからね。

 川藤さん曰く、「イチローの1年分を19年かけて打ったんです」と講演会で喋るとウケるらしいんです。でもマートンで同じネタを喋っても食いつきが悪い、とおっしゃってましたね。


地元山口出身の注目株

 今年の夏の高校野球は、僕の地元・山口県代表の岩国商業は甲子園一回戦で前橋育英と当たってしまい、惜しくも0-1と1点差で負けてしまいました。でも、結果として全国制覇をした前橋育英を1点に抑えたことが評価されたのか、左腕の高橋由弥投手は全日本(高校日本代表)にも選ばれましたね。彼はドラフト指名を受けず、駒澤大学に進学するらしいんですけど、頑張って欲しいです。

 地元山口出身の野球選手で今頑張っているのは、ヤクルトの三輪正義選手ですね。結婚式にも呼んでいただいて、三輪選手と奥さんと、いろいろ地元トークを喋らせてもらいました。彼は下関中央工卒で、ロンブーの田村淳とおなじ高校出身なんですよ。とにかく足が速い選手でして、小川淳司監督が二軍時代に目をかけてくれたというのも大きいですね。また小川監督は見る目があるというか、適材適所にいい選手を見つけたりと、ああいう指導者がそばにいるのはいいですよね。


元プロも参戦! 山口で開く野球教室

 年末年始、山口の実家に帰省した際には、毎年、掛布雅之さんを始めとしたプロ野球のOBの方にもご一緒いただいて、野球教室を開かせてもらっています。

 今年は阪神OBの福間納さんに来ていただいたんですけど、福間さんが、子どもめがけて思いっきり投げるんですよ。「俺から打ってみろ!」って(笑)。これがまた盛り上がるんです。変化球がすごく曲がるんですけど、それを見た子どもだけじゃなく、その親御さんも「すげぇカーブだなぁ」ってざわつきますからね。親世代は、福間さんが投げていた時代も知っているし、「おぉ、あの福間さんが投げるのか!」と盛り上がりますね。

 やっぱりプロの方が来ていただけると、テンションが違いますよね。毎回、ありがたいことに色んな方に来ていただいています。子どもたちはもちろん喜びますし、子ども向けの野球教室なのに、大人も「じゃあ、一打席立ってみる?」という感じで、通りがけの人もよくわからず打席に立ったりして(笑)。

 みんな、プロになりたくて、でもなれなかった大人たちですよね。いい思い出になってくれれば何よりだと思っています。



松村邦洋(まつむらくにひろ)
1967年8月11日生まれ、山口県熊毛郡田布施町出身。太田プロダクション所属。学生時代からテレビ・ラジオ番組でモノマネを披露し、デビュー。ビートたけし、堺雅人、掛布雅之、達川光男ら数えきれないほどのモノマネレパートリーを誇り、リクエストされて瞬時に飛び出すモノマネ芸は、他の追随を許さない。レギュラー番組は『高田文夫のラジオ・ビバリー昼ズ』(金曜11:30〜13:00)(ニッポン放送)、『午後のまりやーじゅ』(水曜13:05〜16:55)(NHKラジオ第1)、『DJ日本史』(隔週月曜21:05〜21:55)(NHKラジオ第1)。

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