高校野球での敬遠は是か非か? 早稲田実対秀岳館戦の敬遠騒動を考えてみる
「敬遠」
「野球で、投手が打者との勝負を避け、意図的に四球を与えること」と、辞書には記されている。
最近、高校野球でこの「敬遠」という行為を巡って世間を騒がし、多くの関係者に影響を及ぼす出来事があった。
物議を醸した「敬遠」が行われたのは5月14日。熊本の藤崎台球場で開催されたRKK招待野球大会・早稲田実対秀岳館戦でのことだ。
9回表、1対5。4点のビハインドを背負った早稲田実は2死走者なし。打者は2番・雪山幹太。ネクストバッターズサークルには清宮幸太郎が控えていた。
この場面で、秀岳館の鍛治舎巧監督は、雪山を敬遠して清宮と勝負するようエース・田浦文丸に伝令を送ったのだ。
この「敬遠」が、試合後に多くの関係者の心を揺さぶることになるとは、鍛治舎監督もこの時点では想定外だったかもしれない。