7月11日〜26日(松本市野球場ほか)
センバツ出場・松商学園中心に混戦模様
長野日大・川上はじめ長身右腕に熱視線
●大型右腕、本領発揮なるか
まずは二人の大型右腕に注目したい。鳴物入りで入学した185センチの川上清敬(長野日大)がいよいよ最終学年を迎える。角度のある140キロ前後のストレートが魅力だが、パワーピッチングというより柔らかく肩やヒジを使えるところが評価を高めている。この夏、大一番でその圧倒的な能力を発揮できるかが飛躍のカギとなるだろう。
もう一人は182センチのスリークオーター片塩響介(長野工)。春の大会では地区2、3回戦でいずれも14三振を奪う“信州のドクターK”。左打者も苦にせず、鋭く曲がるスライダーは空振りして打者の体に当たることも。高校から本格的に投手を始めた、発展途上の右腕だ。
この春センバツ大会に出場した松商学園のエース・恩田佑哉、その松商を地区大会で破った松本第一の立石潤、伊那弥生ヶ丘の金田裕亮ら正統派右腕の仕上がりも気になるところだ。
左では、2年生のときにセンバツを経験した平林俊太(東海大三)が面白い。思い切りのいい腕の振りからキレのあるストレートとスライダーを投げる半面、四死球を連発するクセもある。ただ、小さくまとまりたくはない。今後どのように成長していくか、見守りたい。一方、昨秋、54年ぶりに北信越大会に進んだ小諸商のエース・矢嶋航大は制球がまとまり、安定感が増している。
2年生で楽しみなのは草海光貴(上田西)。バランスのいいフォームから伸びのあるストレートとスライダーを低めに集める。左の中野太輔(長野商)も1年生の夏の大会から経験があり、球威、制球、キレいずれも高い次元にある。2人ともマウンド度胸があり、マウンドさばきにも優れ、投手に不可欠な要素を備えている。
他にも楽しみな2年生がいる。変則右横手の徳田涼介(松商学園)がその一人だ。徳田は球威こそないが、好不調の少ない投球で先発、リリーフとどんな場面でも持ち味を出し続けることができる。