親善試合を含めて、8年ぶりの日米野球2014は幕を閉じた。今年は、日本プロ野球80周年の節目の年にあたるが、そもそも振り返れば、80年前の1934年、日本でプロ野球チームが結成されるキッカケを作ったのが日米野球だった。メジャー選抜を迎えるにあたって結成されたチームが母体となって、今の巨人の前身、大日本東京野球倶楽部が生まれたのだ。
そう考えると、日米野球こそが「日本プロ野球の母」であると見ることもできる。そして、その日米野球を成功にもたらした人物こそ、メジャーリーグ史上最高のスーパースター、ベーブ・ルースであることは間違いないだろう。だが、この1934年の日米野球において、ルースが来日するかどうかは大きな賭けだったという。そこにはどんな思惑があったのか? 日米、双方の「舞台裏」を検証してみたい。