《テリー伊藤インタビュー4・最終回》いまのプロ野球は黒田みたいなスターが必要なんです!
「面白いことをしゃべる監督が少なくなっちゃったよね。そもそも、発言が足りないんですよ」
『長嶋茂雄を思うと、涙が出てくるのはなぜだろう』(ポプラ新書)を上梓したテリー伊藤に訊く、プロ野球の今。最終回は「ダメ監督評論家」を自任するテリー伊藤から見た監督像、そして今の球界に一番必要なスター、黒田博樹について語ってもらった。
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今の野球界に必要なことって、野球をあまり知らない層をどう取り込んでいくか、というアイデアだと思うんです。「野球は面白いんですよ」ということを噛み砕いて説明する人が必要なんですよ。
その意味で、監督に求められる役割って重要だと思うんです。でも、自分の言葉を持っている監督が今は少ないですよね。それどころか、大事な局面で悩んでばかりで、試合時間まで長くなる。悩むっていうことは止まるっていうことだからね。
もうね、おっちゃんが悩んでる姿なんて、わざわざ高い銭を出してまでファンは見たくないんですよ。それはサッカーが基準になってしまったから。サッカーは監督が悩む場面はないじゃないですか。そこを知ってしまったから、野球ファンもこれからは、「悩んでんじゃねーよ、バカヤロー! 金返せ!」みたいなことが増えていくと思いますよ。