いよいよ今年も開幕したセ・パ交流戦。今年はセ・リーグ主催試合でDH制が採用され、パ・リーグ主催試合ではDH制がないという新趣向が導入されるなど、今まで以上に攻撃面が注目を集めそうだ。
そこで、歴代の「交流戦首位打者」にスポットを当てると、興味深いジンクスを発見した。過去に交流戦で首位打者に輝いた選手で、翌年の交流戦でも好成績を収めた選手が皆無なのだ。
<交流戦歴代首位打者の成績と、翌年の交流戦成績>
2005年:石井義人(西武)打率.400 → 翌年は規定打席未満
2006年:松中信彦(ソフトバンク)打率.408 → 翌年は規定打席未満
2007年:ベニー(ロッテ)打率.375 → 翌年は規定打席未満
2008年:金本知憲(阪神)打率.407 → 翌年は打率.244
2009年:?橋信二(日本ハム)打率.411 → 翌年は規定打席未満
2010年:多村仁志(ソフトバンク)打率.415 → 翌年は規定打席未満
2011年:坂口智隆(オリックス)打率.412 → 翌年は規定打席未満
2012年:角中勝也(ロッテ)打率.349 → 翌年は規定打席未満
2013年:長谷川勇也(ソフトバンク)打率.418 → 翌年は???
(所属球団は当時のもの)
打てないどころの話ではなく、金本知憲以外は規定打席にも達していないのだ。毎年、交流戦で好成績を収めている坂口智隆にいたっては、交流戦首位打者に輝いた次の年(2012年)の交流戦で靭帯を断裂する大ケガに見舞われている。出場の機会すら奪ってしまうとは、もはや呪い以外の何物でもないだろう。
そして気になるのは、今年このジンクスに挑む長谷川勇也だ。今季ここまでパ・リーグの首位打者争いを繰り広げている長谷川。順当にいけば呪いを払拭するどころか、史上初の「2年連続交流戦首位打者」も夢ではないのだが……。交流戦が終わる1カ月後、笑う長谷川をぜひ見てみたい。