川?宗則の日本復帰が急浮上!アメリカでも多くのファンの心をつかんだメジャー4年間の成績は?
日本シリーズが終わり、ストーブリーグに突入したプロ野球界。
さっそく「MLB最強のベンチプレーヤー」とも言われる川?宗則(ブルージェイズ)が日本球界復帰濃厚という報道が出ており、補強合戦の幕が切って落とされた。
ハッスルプレーや声出し、明るいキャラクターをフル活用し、一躍メジャーの人気者となった川?。今季は23試合の出場に留まったものの、ポストシーズンに進出したチームに帯同。出場選手登録から外れながらもベンチに入り、チームを大いに盛り上げた。
日本人初の「おもしろ外国人」となった川?の4年間の成績を振り返ってみよう。
【2012年】マリナーズ
≪MLB≫61試合 打率.192 0本 7打点 2盗塁
敬愛するイチローの背中を追って、海外FA権を行使してマリナーズとマイナー契約。キャンプからハッスルプレーで首脳陣の目に留まり、開幕ロースター入りを果たした。
大好きなイチローと同じチームでプレーできる喜びで、日本時代よりもさらにハツラツ。成績は平凡以下だったものの、7月にはメジャーリーグOBが決める「ハート&ハッスル賞」にノミネート。観る者に元気を与えるムーブや明るさが早くも評価され始めた。
しかし、7月23日に追ってきたはずのイチローがヤンキース移籍。まさかの「イチロス」にむせび泣いた。
【2013年】ブルージェイズ
≪MLB≫96試合 打率.229 1本 24打点 7盗塁
≪3A≫ 25試合 打率.250 0本 3打点 3盗塁
自身も40人枠から外れ、さらにイチローがチームを去ったこともあり、移籍を決意。ブルージェイズとマイナー契約を結んだ。ここでも地道に練習を続け、さっそく4月にMLB昇格。
すると川?はベンチでの変な踊り、試合中にチームメートと交わすお辞儀、野球少年のような笑顔や奇妙な英語を用いて、ファンの心を鷲掴みに。3Aでの川?応援デーが開催されるなど、街の人気者になった。
シーズンオフにはファンがネット投票で選出するMLBの爆笑大賞「Cut4 Topic of the Year」を受賞。英会話教材を片手に「I'M JAPANESE!」と絶叫したナゾのヒーローインタビューをはじめ、MLB公式サイトでさまざまな珍行動がピックアップされ、アメリカンのツボにハマった。
ちなみに日本人である我々が見ると大して面白くないのだが、そんな野暮は言ってはいけない。言語や文化の壁を破ったことを評価すべきなのだ。
【2014年】ブルージェイズ
≪MLB≫82試合 打率.258 0本 17打点 1盗塁
≪3A≫ 44試合 打率.276 0本 9打点 1盗塁
3年目もマイナー再契約で出発。この年もメジャーと3Aとを行ったり来たりだったが、キャリアハイの成績で8試合連続安打なども記録。川?の打席では本拠地は異様な盛り上がりを見せ、「カワーサキー」のコールが巻き起こった。
【2015年】ブルージェイズ
≪MLB≫23試合 打率.214 0本 2打点 0盗塁
≪3A≫ 62試合 打率.245 0本 8打点 8盗塁
今季は主に故障や忌引などでチームに穴が開いた際に短期間昇格した程度。しかし、熱いプレースタイルやメンタリティは、首脳陣やチームメートにも高く評価され、声出し要員としてポストシーズンもチームに帯同。
ミーティングでも“日本語”で熱き魂を説いたと、現地報道は伝えている。
成績は4年間通してほどほどだったが、川?の実力を鑑みれば本来はこんなものじゃない。これからの動向に注目が集まる。
文=落合初春(おちあい・もとはる)