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◎今週の野球みどころランキング[3月4日(月)〜10(日)]

 『今週の野球みどころランキング』は、2月後半の主な野球界の出来事を振り返ります。最後には今後の簡単な野球界のスケジュールを添えていますので、重要事項はチェックしておいてください!

無免許&109km/hの西武ドラ2が入団の方向へ
――― ドラフト情報

 西武は昨秋のドラフトで2位指名した相内誠(千葉国際)との入団交渉を再開する方針を示唆しました。相内は昨年12月4日の深夜、無免許で東京アクアラインを高速で走行。さらに速度は制限速度を29km/h上回る109km/hに達していたことから千葉県警が摘発。西武は続けてきた入団交渉を一時凍結し、相内のキャンプへの参加も取りやめていました。
 ドラフト指名選手との交渉期限は3月31日であるため、それを見据えて西武は方針を決めると見られていましたが、28日に千葉地検木更津支部が「保護観察処分」の意見付きで家裁送致を決定。高校による謹慎処分も卒業にともない解除されました。これを受けて西武は2日、「より立派な社会人になるためのサポートを、我々としては全力で行いたい」とコメントを出し、相内を入団させる方向で動くことを明らかにしました。下位での指名も予想される中、2位で獲得した西武が相内にかける期待は大きかったはず。かつて同じ年頃に喫煙問題を起こしながらもしっかり更正したダルビッシュのように、相内は心身ともに成長し球団に恩返しできるのでしょうか。


スポーツ医学の権威・山田勝久氏死去
――― その他野球の話題

 2月21日、横浜南共済病院名誉院長でDeNAのチームドクターも務めていた山田勝久氏が肺がんのため亡くなりました。享年81。山田氏は日本で初めて股関節の内視鏡手術を行ったことでも知られる日本のスポーツ医学界の第一人者で、大洋、横浜、DeNAのチームドクターをと約30年にわたり務めてきた人物。大洋時代のエースだった遠藤一彦氏が走塁で断裂したアキレス腱や、日本に復帰し再生を図った佐々木主浩氏の肘などの手術を行い、チームを支えてきました。その一方で、ケガの治療に関するノウハウがチーム内で内密にされていた状況を改め、ケガをした選手がチームの垣根を越えて適切な治療を受けられる環境づくりにも寄与したとも。2007年には岩隈久志(現マリナーズ)の肘の手術も行っています。
 2月26日には、佐々木氏が自身のブログで「亡くなられる前、何度か病院にお見舞いに行きましたが『監督する姿が見たかった』が口癖でした。先生がいなければ、もっと早く現役を引退していたと思います。私の野球人生で欠かすことのできない人でした」と父親のように慕っていたという山田氏に追悼の言葉を記しています。


野村克也氏、日体大客員教授に
――― その他野球の話題

 解説者の野村克也氏が日本体育大で客員教授を務めることが明らかになりました。日体大と言えば今年の箱根駅伝での30年ぶりの優勝が話題になりましたが、硬式野球部は所属する首都大学1部で奮戦中。2010年に?岡賢二郎(DeNA)、2011年には辻孟彦(中日)がドラフトで指名されプロ入りするなど存在感を見せています。今回は客員教授のオファーではありますが、この関係性から何か新しい動きが生まれたら面白そうです。2009年に楽天の監督を退いてからはや3年。テレビで見かける限りまだまだ元気そうな“ノムさん”にもう一度ユニフォーム姿を! と期待する人も多いのではないでしょうか。また野球ファンとしては、教壇でどんなことを話すのかにも非常に興味が湧く話題でした。


WBC 他プールの状況
――― WBC

 僅差の戦いに肝を冷やした日本が入ったプールAと同じく、チャイニーズ・タイペイ、オランダ、オーストラリア、韓国の代表が戦うプールBも4チームが競り合う状況が生まれています。
 かき混ぜているのはバレンティン(ヤクルト)とジョーンズ(楽天)を擁し、監督は元ヤクルトのミューレンが務めるオランダ代表。初戦で韓国から10安打を放ちで完封勝ち。第2ラウンド進出を懸けて挑んだ台湾戦は打線が不発ながら3点を先取。しかし6回に陽岱鋼(日本ハム)の本塁打が飛び出した台湾に逆転負けを喫しました。韓国は今日4日のオーストラリア戦に敗れれば第1ラウンド敗退の可能性も。台湾が一歩リードしているとはいえ情勢は読めません。
 プールC、プールDはそれぞれプエルトリコとアメリカ(アリゾナ州)で現地時間7日(日本時間8日早朝)よりスタートする予定です。アメリカはペレス(インディアンズ)、ドミニカはバルベルデ(元タイガース)のリリーフピッチャーが直前になって出場辞退を表明。プエルトリコは外野手のトーリス、ベネズエラはミハレス(ともにジャイアンツ)も負傷で出場を回避すると伝えられています。
 ブラジルやオランダ、そして中国らのレベルアップぶりを見ていると、選手の辞退が相次ぐ強豪国を相手にスペインやイタリアが一泡吹かせる場面があるかもしれません。


メジャーリーグキャンプ情報
――― MLB

 イチロー、松坂大輔、ダルビッシュ有、岩隈久志、青木宣親、ここに藤川球児と中島裕之が加わり、前回のWBCで活躍したメンバーが集結しているメジャーのキャンプも真っ盛り。ヤンキースでは初のキャンプとなるイチローは2月24日にブルージェイズとのオープン戦から3月2日までに計4試合に出場し12打数で5安打と好調。昨季43本塁打したグランダーソンが死球を受け骨折したためレフトとして出場する可能性も伝えられています。打撃はもちろん、39歳になっても衰えない守備力が、イチローがメジャーリーグで出場機会を保つための大きな武器になっているようです。なお、2日にはキャンプ地のフロリダで運転中に衝突され自動車が大破するアクシデントに遭いましたが、身体は無事。ひやっとする出来事でした。
 2年目のキャンプを迎えるダルビッシュは、2月26日のホワイトソックス戦に登板。2回を無安打無失点に抑え好スタートを切りました。ボールになじめず神経質になっていた昨春のキャンプとは別人のようなキャンプを送っている模様。現地時間今日4日のパドレス戦で2度目の登板を予定。レンジャーズのワシントン監督からは開幕投手の候補として名前も挙げられていますが、再び好投すれば1歩近づくはず。
 共に1年目のカブスの藤川とアスレチックスの中島は2月28日のオープン戦で対戦。フォークボールをセンター前に運んだ中島に軍配が上がりました。ただ中島は3月2日までに5試合に出場し11打数2安打と、まだ調子が出ていない様子。藤川は2度登板し、2回を無失点に抑え、まずは順調に調整を進めています。SFジャイアンツのマイナーからメジャー昇格を目指す田中賢介も奮闘。3月2日のカブス戦で初となるマルチ安打と打点を記録してアピールしています。
 なお、アマ野球関連では明治大学が2月27日から19日間わたってアメリカでキャンプを実施中。3月12と14日にはドジャース傘下のマイナーチームとアリゾナ州でオープン戦を実施する予定。日本の大学の野球部が単独でメジャーリーグ傘下のチームと対戦するのは史上初のこと。プロアマ雪解けの影響もあるのでしょうか。ちなみにドジャース傘下のマイナーチームには明大野球部OBの投手・西嶋一記が在籍しています。


オープン戦本格化!
――― NPB

 2月23日から始まっているオープン戦ですが、3月に入りいよいよ本格化。キャンプ地である沖縄を離れ、この週末から各地の球場で試合が行われています。
 ここでも注目は大谷翔平に集まっており、3月6日に札幌ドームで行われるオープン戦に出場するとの報道も。ただ、栗山英樹監督からはその後2軍での調整を示唆するコメントも出ており、地元での顔見せ的な出場になりそうな気配。その他ドラフト勢としては、巨人の菅野智之、ソフトバンクの東浜巨、DeNAの三嶋一輝、井納翔一、楽天の則本昂大ら即戦力投手たちが順調に調整中。則本の好投には星野仙一監督も大喜び。エース田中将大がWBC代表で離脱しているため、1984年の高野光(ヤクルト)以来となる「新人開幕投手も?」なんて気の早い声も。
 またヤクルト・由規の弟、佐藤貴規が育成契約ながら1軍帯同しオープン戦に出場する機会を得そうだという話題も。今年で育成3年目という厳しい立場ですが、がむしゃらなプレーでアピールし、支配下登録を勝ち獲り兄との競演を果たせるのでしょうか。
 開幕一軍へのアピールが始まった一方でケガ人も。ソフトバンクの長谷川勇也は頭部に打球直撃し陥没骨折し全治不明。広島の東出輝裕は右ヒザ前十字靭帯断裂で今季絶望と報道されています。阪神の上本博紀も侍ジャパンとの強化試合でチームメイトと交錯し足首の靭帯を損傷。レギュラー獲りを目指すシーズンの出鼻をくじかれた形になりました。長期離脱の可能性もあるとのこと。
 中日の浅尾拓也は昨年と同じ右肩関節腱板損傷との診断を受けながらも、軽めの投球練習を継続。浅尾が活躍できるかどうかは中日にとっては順位を変えかねないほどの大問題ではありますが、焦らずしっかり治させることが長期的なチームづくりには大切な気も…。
 オープン戦は3月24日まで、計100試合行われる予定です。


WBC日本代表はブラジル、中国に辛くも勝利し、2連勝スタート!
――― WBC

 2013WORLD BASEBALL CLASSICが3月2日に開幕。日本はブラジルに5-3、中国に5-2でともに白星を挙げた。しかし、もともと格下と言われていた対戦相手に接戦となってしまった。
 WBCについては、『侍JAPAN×2013WBC完全攻略法』にてしっかり日本代表を追いかけます。詳細はそちらをお読みください。また、『侍JAPAN×2013WBC完全攻略法』は「週刊」という枠にとらわれることなく不定期に更新していきます。日本代表に何かありましたら、こちらも更新している可能性が高いですよ。

 3月に入り、WBCが開幕しました。ここからはWBC→センバツ→プロ野球開幕と一気に加速していきます。みなさん、乗り遅れないようにいきましょう!

<<プロ野球開幕までの主なスケジュール>>
2月23日〜3月24日 オープン戦

<2013WORLD BASEBALL CLASSIC開幕!>
<2013 WORLD BASEBALL CLASSIC 第1ラウンド プールA>
Game 6 3月6日 19:00 WBC第1ラウンド vs キューバ @ヤフオクドーム

<2013 WORLD BASEBALL CLASSIC 第2ラウンド プール1>
Game 1 3月8日 12:00 (B組1位or2位)vs(A組2位or1位)@東京ドーム
Game 2 3月8日 19:00 (A組1位or2位)vs(B組2位or1位)@東京ドーム
Game 3 3月9日 19:00 (Game 1 敗者)vs(Game 2 敗者)@東京ドーム
Game 4 3月10日 19:00 (Game 1 勝者)vs(Game 2 勝者)@東京ドーム
Game 5 3月11日 19:00 (Game 3 勝者)vs(Game 4 敗者)@東京ドーム
Game 6 3月12日 19:00 (Game 4 勝者)vs(Game 5 勝者)@東京ドーム
※プールA(日本、キューバ、中国、ブラジル)の上位2チームとプールB(韓国、オランダ、オーストラリア、チャイニーズ・タイペイ)の上位2チームがダブルエリミネーション方式(2敗した時点で敗退)で争う。
3月9日 『早慶戦110周年記念事業』オール早慶戦@石垣島
3月11日 JABA東京スポニチ大会(4日間)
※この大会を皮切りに各地方で社会人野球の大会が開催される。JABA=Japan Amatetur Baseball Association
3月15日 センバツ組み合わせ抽選会
3月16日 イースタン・リーグ開幕
<2013 WORLD BASEBALL CLASSIC 決勝ラウンド>
3月18日〜20日(日本時間) @アメリカ・サンフランシスコ AT&Tパーク
3月22日 センバツ開幕(13日間)・ウエスタンリーグ開幕
3月25日 セ・リーグ6球団合同「ファンミーティング」@東京ビッグサイト
3月29日 セ・パ両リーグ開幕戦
※時間はすべて日本時間です

本誌情報
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