無理!?バッセン使用済みバットの巻/第45打席
今回で第45弾!
漫画家・平沢健司さんは、現在『月刊チャンピオン』で連載中。野球部出身で、今でもバッティングセンター(通称“バッセン”)に通っている実践派。平沢さんの観察眼が光る奇妙なバッセンの世界をどうぞ!
おっさんの汗(しる)でベトついたバットを、何も気にせず使えるような、器の大きな男になりたい。
バッセンに通う私が常日頃から念頭に置いている、大きなテーマの1つである。
ヘンに断っておっさんに悲しい思いをさせるのは忍びない。かといって、この脂ギッシュ極まりないバットを使う勇気など私には・・・
「あっ、誰からだろ?」
鳴ってもいないケータイを耳に当てながら、私は店の外へ。
昨年、私を振ったあの娘は、こんな私の本質を見抜いていたのかもしれない。
画・文=(ひらさわ・けんじ)/ギャグ漫画家。「バッティングが好き」という理由だけで、小・中・高と野球を続けてきた。バッセンのお世話になった回数は数知れず。好きな打法は、天秤打法。好きな返しは、センター返し。『月刊チャンピオン』にて
「アンダーライフ」連載中!