内野外野と
どこへでも
もつれた試合は終盤へ移り、互いのチーム、多くの選手を繰り出しました。
ベンチに入っている選手の数には限りがあり、監督はそれぞれの特性を見極めながら采配をふるわなくてはなりません。
チャンスの場面で代打を告げ、そこでハタと気づく……
もう外野を守れる選手が残っていないではないか!
「どうしよう。これは困ったぞ……」
青ざめるコーチ陣の前に、ひとりの選手があらわれました。
「僕を使ってください。もともとは内野手ですが、外野も守れますよ!」
彼の強みは“どこでも守れる”こと。
いざとなれば捕手だってできてしまいます。
もちろん、複数のポジションをこなすためには相応のセンスと器用さが必要。
チームにとって“ありがたい”存在です。
文・イラスト=清水はるか(しみず・はるか)/元・高校球児の女性イラストレーター。都立高の硬式野球部出身。日本のプロ野球(主にパシフィックリーグ)が好きで、シーズン中は関東の球場に頻繁に出没。野球の絵本にチャレンジ中。
ブログ(http://mizuhalu.jugem.jp/)もやってます。