いよいよ始まるセンバツのトリビアを紹介
▲第87回選抜高校野球大会は、3月21日(土・祝)に開幕する
いよいよ今週末の3月21日に、第87回選抜高校野球大会の組合せ抽選会が行われる。翌週の21日には熱戦の火蓋がきって落とされる今春のセンバツ。出場校のなかでは、昨秋の明治神宮大会で優勝した仙台育英、選手では150キロを超える直球を持つ県岐阜商の高橋純平が注目を集めそうだ。また、昨夏の覇者・大阪桐蔭は過去4校が達成した夏春連覇に挑む。
開幕が待ち遠しいセンバツだが、ここで改めてセンバツ過去の主な出来事を振り返ってみよう。
◎センバツ第1回大会は甲子園球場で開催されていない!
今年で87回の開催を数えるセンバツ。第1回大会が行われたのは1924(大正13)年のこと。実は阪神甲子園球場がオープンしたのは、同年の夏だったため、記念すべき第1回センバツ大会は甲子園球場ではなく、名古屋にあった山本球場という球場で開催された。
その第1回大会には全国から8校が参加。高松商(香川)が早稲田実(東京)を下して優勝した。山本球場はその後は国鉄が保有して、JR東海野球部の練習場となった。しかし現在は取り壊されマンションとなっており、同地にある「センバツ発祥の地」というモニュメントが、その名残となっている。
◎前年ヒット曲による行進の最初は、あの曲!
センバツの風物詩と言えば、前年ヒットした曲が使われる開会式の入場行進だろう。戦前は軍歌、戦後は行進曲が使われることが多かったが、現在の形になったのは1962年の第34回大会。使用されたのは坂本九の「上を向いて歩こう」だった。坂本九は他にも65年の第37回大会で「幸せなら手をたたこう」、翌66年の第38回大会で「ともだち」と2年連続で入場行進曲となった。没後の01年にはリバイバルヒットした「明日があるさ」も使われている。
今回の入場曲はディズニー映画「アナと雪の女王」の主題歌「Let It Go〜ありのままに〜」。どのようなアレンジとなるか今から気になるところだ。
◎新しい出場方法「21世紀枠」が誕生
21世紀に突入した2001年の第73回大会では、センバツ独自の出場枠として「21世紀枠」が生まれた。これは野球の実力だけではなく、学力優秀や困難を克服する野球部としての取り組みなどが評価され、出場が決まる仕組みとなっている。
その最初の出場校となったのは安積(福島)と宜野座(沖縄)だった。安積は初戦敗退に終わったが、宜野座はベスト4に残る躍進を遂げ、その年の夏も甲子園出場と春夏連続出場を果たした。当初は2校だった21世紀枠は08年から3校に増加。09年には初出場の利府(宮城)が、宜野座以来となる21世紀枠でのベスト4に入る活躍を見せた。
今年の21世紀枠は豊橋工(愛知)、桐蔭(和歌山)、松山東(愛媛)の3校。この3校の戦いぶりにも注目したい。