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【2016夏の高校野球】《千葉観戦ガイド》有望選手と大会展望&勢力ピラミッド

7月9日〜25日(QVCマリンフィールドほか)

早川&島をはじめ投手にタレント続々!
大型野手も多く、絶対的ドラフト注目区

☆★☆ 投手編 ☆★☆

●全国屈指の左右の投手


 千葉には全国屈指の投手が2人いる。1人目は、昨年からふた回り体が大きくなり、約10キロスピードが増して一躍注目の的となった島孝明(東海大市原望洋)。2月の左足首のねんざの影響で、春の県大会は4試合すべてリリーフ登板。最速153キロを記録し、計8イニングで16三振を奪った。ノビのあるストレートにスライダーが武器。5月中旬に行われた仙台育英との練習試合では、先発して6回11奪三振も6回に5失点と春先の投げ込み不足によるスタミナ面に課題を残した。

 2人目はセンバツ8強左腕の早川隆久(木更津総合)。球の出どころのわかりづらいフォームから繰り出すキレ抜群のストレートは、全国舞台でも強豪校を苦しめた。

 島と早川を追いかけるのは、川口廉(千葉黎明)。コントロール抜群の外角ストレートは最速139キロながら、体感速度は球速表示以上に感じさせ、昨年から一段と進化した。柔軟な打撃も見逃せない。鈴木凌賀(成田)は最速140キロのストレートに威力あり。成田では尾身健太朗も140キロ前後の重いストレートを持つ。

 2年生ながら春優勝の立役者となった金久保優斗(東海大市原望洋)は、春の大会中に急成長。しっかりとゲームメークできて、140キロ前後のストレートも有する。島に続いて今夏ブレイクする可能性を秘めている。

 専大松戸には2年生に左右の両輪がいる。エース格は安定感があり、三振の奪える左腕の濱名竜之介。右の本格派・川上鳳之は最速142キロで伸び盛りだ。

 今春ベスト4の中村亮太(千葉経大付)は130キロ後半のストレート派。昨夏の千葉大会決勝を経験している並河啓太(習志野)は138キロ右腕。植田涼太(日体大柏)は三振の取れる2年生の変則左腕。小気味よい投球で、最速135キロの鍵本章太(市船橋)。160センチと小柄ながら秋準優勝、春ベスト8と結果を残した右腕・鈴木翔(千葉明徳)、昨夏4強の立役者で最速136キロ右腕の浅野辰樹(中央学院)、1年時から評判で140キロ近いストレートで最後の夏に挑む安藤大賀(銚子商)、昨夏6イニングで14奪三振の石松卓己(千葉敬愛)、最速138キロ右腕・伊藤翔(横芝敬愛)などにも注目。


▲早川隆久(木更津総合)

☆★☆ 打者編 ☆★☆

●有力校の下級生に逸材がそろう


 1年夏に甲子園でマスクをかぶった峯尾京吾(東海大市原望洋)は、攻守にハイレベルで、強力投手陣を巧みにリードする。同校には、春3本塁打の倉石匠己、打撃センス抜群の荒川太一など強打者が揃う。倉石の左打席からレフトへの一発は観客のド肝を抜いた。

 木更津総合では1年生ながらいきなりスタメンに抜擢された野尻幸輝に注目。岐阜・関ボーイズ出身で、積極的な打撃で将来有望。遊撃手の峯村貴希は、スケールの大きさが魅力で守備力も向上中だ。

 昨夏甲子園出場の専大松戸では、強打の1番・寺元啓介、昨秋、東海大市原望洋・島から逆転サヨナラ弾を放った丸茂弘汰に期待。

 昨夏決勝で専大松戸に敗れた習志野には、俊足巧打の1番・加藤駿、左打席から長打を連発する内山京祐、勝負強い2年生・吉野海都もいる。


▲峯尾京吾(東海大市原望洋)

☆★☆ 大会展望 ☆★☆

●東海大市原望洋の厚い選手層が光る


 春優勝の東海大市原望洋は、島孝明、金久保優斗らの投手陣に、倉石匠己、荒川太一、峯尾京吾ら強打者もそろう。木更津総合も早川隆久、武田大慶の両左腕に堅い守りで春夏連続を狙う。昨夏王者の専大松戸は2年生の二枚看板がカギを握る。夏にはきっちり仕上げてくる習志野も昨夏の中軸が残り不気味な存在。春準優勝の千葉黎明は川口廉の右腕にすべてを託す。大型チームの成田、機動力の千葉明徳、総合力の千葉経大付に甲子園経験のある拓大紅陵や市船橋など混戦必至。

地区勢力ピラミッド

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