「骨か? 肉か?」 自らが現役時代で証明! 阪神ナインに浸透する金本イズムの凄み
「来なくてもいい! 大丈夫!」
阪神の若きエース・藤浪晋太郎が今季初完封勝利を挙げた6月2日、楽天イーグルス戦のことであった。
それまで6試合勝ち星のなかった藤浪は、気合のこもった投球で楽天打線を7回まで1安打無得点に封じていた。8回裏、先頭の代打・後藤光尊の打球が左太ももを直撃、香田勲男投手コーチとトレーナーが、あわてて藤浪の元へ駆け寄る。
しかし、藤浪は2人が来るのを大きなジェスチャーで制止、マウンドにすら近寄らせることはなかった。この一部始終を見ていた金本知憲監督がベンチでニンマリと微笑む。