開幕スタメンは後半戦開幕に生き残れた? 開幕戦→後半開幕戦の各球団スタメン比較《セ・リーグ編》
後半戦に突入したプロ野球。3月の開幕が昨日のよう。季節の移ろいは早いものである。
ところで贔屓球団の開幕スタメンを覚えているだろうか?
その時点ではベストメンバーであるはずの開幕スタメンだが、蓋を開けてみれば、ケガや不振などで打線のてこ入れを余儀なくされるのが常だ。
しかし、概ね、「メンバーの固定化」は強いチームによく見られる特徴だと、解説者・評論家などは分析している。
そこで今回、各球団野手の開幕オーダーと後半戦開幕オーダーを比較。どれだけメンバーに変化があったか調べてみた。
【広島】
≪開幕オーダー≫
1 遊 田中広輔
2 二 菊池涼介
3 中 丸佳浩
4 三 ルナ
5 左 エルドレッド
6 一 新井貴浩
7 右 下水流昂
8 捕 石原慶幸
≪後半戦開幕オーダー≫
1 遊 田中広輔 ◎
2 二 菊池涼介 ◎
3 中 丸佳浩 ◎
4 一 ルナ ◎
5 左 松山竜平
6 一 新井貴浩 ◎
7 右 鈴木誠也
8 捕 石原慶幸 ◎
◎=打順一致:6人
◎+○=メンバー一致:6人
開幕スタメンが6人も丸々生き残った広島。松山や「神ってる」鈴木など、後発戦力も好調。前半戦から他球団を突き離したが、開幕からほぼベストメンバーが揃った結果だろう。
【巨人】
≪開幕オーダー≫
1 右 長野久義
2 中 立岡宗一郎
3 遊 坂本勇人
4 一 ギャレット
5 二 クルーズ
6 左 亀井義行
7 三 村田修一
8 捕 小林誠司
≪後半戦開幕オーダー≫
1 中 橋本到
2 二 山本泰寛
3 遊 坂本勇人 ◎
4 右 長野久義 ○
5 一 阿部慎之助
6 三 村田修一 ○
7 左 ギャレット ○
8 捕 小林誠司 ◎
◎=打順一致:2人
◎+○=メンバー一致:5人
「4番が固定できない」とよく言われる巨人。ギャレットが打順を下げ、後半開幕戦は長野が4番を担ったが、その後、7月24日からは阿部慎之助が4番に。打順の上下動が激しい印象だ。
【DeNA】
≪開幕オーダー≫
1 三 白崎浩之
2 中 荒波翔
3 一 ロペス
4 左 筒香嘉智
5 右 ロマック
6 遊 倉本寿彦
7 二 柴田竜拓
8 捕 戸柱恭孝
≪後半戦開幕オーダー≫
1 中 桑原将志
2 二 エリアン
3 右 梶谷隆幸
4 左 筒香嘉智 ◎
5 一 ロペス ○
6 遊 倉本寿彦 ◎
7 三 白崎浩之 ○
8 捕 高城俊人
◎=打順一致:2人
◎+○=メンバー一致:4人
4番・筒香、6番・倉本以外は流動的になっているDeNA。巨人と同様に1、2番の入れ替わりが激しかったが、7月上旬から桑原→エリアンで固定。そろそろ、全体的にメンバーが固まりつつあり、あとは梶谷の打撃復活に期待したいところだ。
【阪神】
≪開幕オーダー≫
1 左 高山俊
2 中 横田慎太郎
3 三 ヘイグ
4 右 福留孝介
5 一 ゴメス
6 遊 鳥谷敬
7 二 西岡剛
8 捕 岡崎太一
≪後半戦開幕オーダー≫
1 二 西岡剛 ○
2 遊 鳥谷敬 ○
3 中 江越大賀
4 右 福留孝介 ◎
5 捕 原口文仁
6 一 ゴメス ○
7 左 高山俊 ○
8 三 北條史也
◎=打順一致:1人
◎+○=メンバー一致:5人
鳥谷、ゴメスなど主力勢が予想外の不振に陥っている阪神。固定できているのは、4番の福留ぐらいであとはコロコロと打順、メンバーが入れ替わっている。さらにこのあと西岡がアキレス腱断裂で離脱し、鳥谷もスタメン落ち。生き残ったといえるのは、福留と高山だけだ。
【中日】
≪開幕オーダー≫
1 中 大島洋平
2 二 荒木雅博
3 遊 遠藤一星
4 一 ビシエド
5 右 平田良介
6 左 藤井淳志
7 三 高橋周平
8 捕 桂依央利
≪後半戦開幕オーダー≫
1 中 大島洋平 ◎
2 二 エルナンデス
3 右 平田良介 ○
4 一 ビシエド ◎
5 左 ナニータ
6 三 福田永将
7 遊 堂上直倫
8 捕 桂依央利 ◎
◎=打順一致:3人
◎+○=メンバー一致:4人
前半戦はクリーンアップが固まらなかったが、7月に平田→ビシエド→ナニータでようやく固定された。しかし、現在はナニータの負傷でてこ入れ中。開幕メンバーを見て、ファンからは不安の声が挙がっていたが、悪い意味で的中。
【ヤクルト】
≪開幕オーダー≫
1 中 上田剛史
2 三 川端慎吾
3 二 山田哲人
4 一 畠山和洋
5 右 雄平
6 左 坂口智隆
7 捕 中村悠平
8 遊 大引啓次
≪後半戦開幕オーダー≫
1 遊 大引啓次 ○
2 中 坂口智隆 ○
3 三 川端慎吾 ○
4 二 山田哲人 ○
5 右 雄平 ◎
6 左 バレンティン
7 一 今浪隆博
8 捕 中村悠平 ○
◎=打順一致:1人
◎+○=メンバー一致:6人
昨年は2番から川端→山田→畠山→雄平で中軸を固定できていたが、今季は畠山の相次ぐケガで「2番・川端」ができず。さらに後半開幕戦で川端が自打球で右足を骨折。本来であれば、固定化できるメンバーだが“ヤ戦病院”でうまくいっていない印象だ。
次回はパ・リーグ編!
文=落合初春